9代目19弦金属弦ハープ完成! | アイリッシュ・ハープ研究家、奏者、制作者、音楽教育者 寺本圭佑

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ご依頼のあった小型金属弦ハープ、9代目が完成!

7代目のネコハープをベースとして改良を加えました。ネコハープの欠点だった高音域のアクセスの難しさを、共鳴胴をできるだけスリムにすることによって解決。

ネコは415Hzのバロックピッチでちょうど良い響きが得られましたが、今回のハープはモダンピッチにするため、弦の長さを短めに調整しました。

弦間はキルコイに近いものをとのご希望から約12mmに設定。指で演奏される方にはなじみやすいかもしれません。弦間を広く取ったため共鳴胴の大きさがネコよりも大きくなり、全体の重量は少し重くなりました。

これらの要素を採り入れた結果、古いアイリッシュ・ハープのようなローヘッド(支柱が低い)の構造となりました。

今回もホゾ継ぎ部分には接着剤を使用していないので、いつでも分解できるようになっています。

音響はネコ同様にやさしく柔らかい響きが特徴です。

この後、年内にあと2台の19弦金属弦ハープを仕上げる予定です。


製作期間:約2週間
音域:C4-G6 (A=440Hz)
弦間:12mm
総重量:1400g
共鳴胴:ポプラ(高さ440mm,幅155mm,厚さ55mm)
支柱、ネック:ホワイトアッシュ
裏板:チーク