
東京渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されている「奇想の王国 だまし絵展」(8月16日まで)をようやく観ることができた。
今年の6月から始まっているロングランの企画展だが、私が「視覚の幻想」の世界に誘導されたきっかけを作ってくれたエッシャーやマグリッド、ダリの近代シュルレアリストの作品が、この「奇想」の歴史の中に位置づけられていると聞いていたので楽しみだった。
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現代の表現技術は、高度に発達したコンピュータ映像技術によって、視覚の遊びを様々に楽しむことができる。しかし、この視覚の遊びの原点は、1700年代のオランダから出発し、絵画技術の中で熟成され表現されてきたことは有名だ。
その日本を含めた「奇想」の歴史的作品を時間の経緯と共に観ることができる本展示会は、「だまし絵」のエンターテインメント性や意外性との出会いというより、それぞれの作品を通した極めて真面目な歴史的検証の展示会といえるかもしれない。
夏休みに行ったビックリ箱の世界との出会いの驚き。
人間の持つ視覚の不確かさや、それが故の絵画描写のディテールのリアリティ性の表現など、面白さを発見するのに不足はないが、決して「お化け屋敷」ではないとを追記しておこう。