戦後思想史の巨人 吉本隆明さん講演に立つ 糸井重里氏のインタビューも圧巻 | 考える道具を考える

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昨夜のNHK教育テレビ。ETV特集。
戦後思想の流れの中で、最も強い影響力を持つ吉本隆明さんの講演会の模様が放映された。

   テーマは「芸術言語論」

80歳を超えた巨人が講演会に登場するなんて大丈夫? 番組表を見た時、瞬間的にそう思ったが、足腰が弱っていたため車椅子であったことと、目が悪くなっていることの二つを除いては、若き日とほとんど変わらない。頭脳は年齢とは関係ないものだとつくづく思った。私は熱くなるものを感じた。

講演の内容は全て放映されたわけではないので何ともいえないが、文学、音楽、思想、政治、文化、マスコミ、言語、民族‥‥などなどの実に多様な分野を分析してきた巨人が、その様々なジャンルを貫く普遍性について語りつくそうとしたものだったでしょうか? 

  様々な異質なものに貫かれた普遍性‥。

特に「言葉」あるいは「言語」について語られた部分は印象的でしたね。

  言語の本質とは、
  自己表出としての言語と
  指示表出としての言語に分けられる

自己表出とは、自分の内なる対話、あるいは、美しい花を見てつい、漏らしてしまうような感嘆の言葉に代表される言葉。「幹」と「根」の部分に相当する。
一方、他者あるいは社会との対話、コミュニケーションは指示表出に分類される。このゾーンの言葉は、現代では言語表現のバリエーションが多様に創造され豊かになっている。ここは「枝」と「葉」の部分か‥。

この自己表出の「幹」と「根」に、言語の沈黙性があり、この沈黙の中に、表出される言語全てを貫く普遍性が隠されているのだ‥‥ということ。

  表出とは、自然と人間の交通路。
  人間が表出すると自然は変化する。

  芸術言語は、人の宿命を指差す

そして芸術の価値‥‥。

  芸術の価値とは、自己表出の中心にある沈黙の中にある!

言葉による多くの刺激を受け、私の中にある「言葉達」がざわめいていたのだけは確かでした。