イタリア、フィレンツェにあるサンタ・クローチェ教会の写真です。友人がイタリアのミラノ、フィレンツェを旅してきたというので、旅行の写真などを見せていただいていたら、この写真に出逢った。ゴルフボール大の雹が一時間ほど降ってきた後の佇まい。
この教会はカタログによると、1294年アルノルフォ・ディ・カンビオの設計に基づいて建設が始まり14世紀末に本堂が完成、最終的にファサードが出来上がったのは19世紀になってからという。
本堂の中には、革細工の工房があり、また著名な偉人の墓があることでも有名。マキャヴェッリ、ガリレオ・ガリレイ、ミケランジェロ等など。
この一枚の写真を見ていて、私ははっとしたのでしたね。
何が?
それは、この教会を覆っている空の色彩と街の空気感とでもいえばいいのでしょうか?
1930年前後。第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の僅かな間に誕生し、運動の終焉を迎えたヨーロッパのシュールレアリスム。その絵画の不条理な構図や色彩の元素となっている「リアル」な空気は、こんな現実のフィレンツェの空の中にあったのだと‥。
ディテールにおいて徹底したリアリズムを追及しながら、構図全体においては超現実の組み合わせとなるシュールレアリスムの背景には、いつもこの空があったのだと‥。ダビンチのモナリザの背景の不自然な自然や空の色にも通じている。
何故か、いつまでもこの写真を見つめている私でした‥。