舞台演出家として世界に羽ばたく蜷川幸雄さんが、第3作目の映画「蛇とピアス」を撮った。
明日、9月20日から全国ロードショーが始まる。
舞台づくりでは、年間10作品以上の上演をこなす蜷川さんが、何故、映画なのか?
テレビのインタビューに応えて蜷川さんは言う。
‥映画に対する嫉妬があるんだよ!
芥川賞作品のこの映画。一般的に言えば、小説の映画化は、作家のイメージを映像に落とした段階で、作家から遠く離れるのが普通だ。文字を編んでつくり上げる小説は、作家の脳の中の世界に一つの確固としたイメージがある。そこには自分のイメージの中の映像があり、音楽があり、臭いがあり、味がある。
小説はまた、読者が、言葉を読んでいくことによってつくり上げるイメージがある。そのイメージは、きっと、作家のそれとも、またどの読者のそれとも違う一人の読者としてのイメージが存在する。
だから、小説を映画化する、あるいは舞台として上演するというのは、既に、まったく違った作品が誕生するということでもあるのでしょうね。
20世紀少年を見て、漫画の世界との違和感を感じる人が多いように、蜷川映画の世界は、蜷川映画の独自性に溢れた新しい作品としてのイメージが広がります。
‥今日のような、行き場のない、まったりした若者達の心を描く
多分、そんな衝動が演出家蜷川さんの心を、映画に向けたのだと思います。
とても楽しみです。