好演する山口祐一郎さんの押さえた演技 大河ドラマ「篤姫」での島津久光を考える | 考える道具を考える

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日本を代表するミュージカルスター山口祐一郎さんが、NHK大河ドラマ篤姫で鹿児島の島津久光役を見事に演じている。

高橋秀樹さん演ずる島津斉彬の後を受けて、幕末の時代に重要な役割を発揮する島津久光は、ある意味、時代との微妙な関係の中で主役になりきれない影の主役という位置にいた人物だろう。

一直線で分かりやすい地域統領として幕府の改革に大きな影響を与えたものの、後の幕末の主役となる西郷隆盛とそりが合わず、小松帯刀、大久保利通らに主役の座を譲っていく運命‥‥。廃藩置県という当時としては日本の政治機構そのものの大改革を実質的に実施した時の部下たちの選択に、実は一番反対していたというのも面白い史実だろう。

それにしても、山口祐一郎さんの演技は、こうした久光の揺れ動く心情を良く表現している。見ている側からは、「本当に信頼に足る統領なのか?」と思わせるシーンも多々ある役どころ。いつも「こらえてくれ‥」と苦悩するシーンばかりが出てくるような印象もあるが、実際のところ「我慢」を強いるリーダーであったのも事実だろう。

大河ドラマ篤姫の終盤の展開は、次々と変遷する主役達の中にあって、山口祐一郎さんの味が欠かせないものとなるでしょうね。

楽しみです。