今日はビジネスのお話。アメーバ経営で有名な京セラの稲盛和夫さんの著書「稲盛和夫の経営塾 Q&A 高収益企業のつくり方」(日経ビジネス文庫 2007年11月刊)を読んだ。
日本の中小企業経営者にとって、今、稲盛和夫さんはカリスマ以上の存在になっているようだ。
京都に小さな工場を設立して、一代で世界的企業京セラをつくり上げた経営者稲盛和夫さんは、いわばベンチャー企業の進むべき道を自らの生き方で立証している生き字引のような存在でもあるのですね。ソフトバンクの孫正義さんのアグレッシブな成功物語とは異質で、いわば「ものづくり」という基盤を確立して開いた道の在り様が、多くの中小企業経営者のお手本となる要素を含んでいるからでしょう。
本著は、稲盛さんが主催する「盛和会」(4千人)の会合での中小企業経営者からの質問に答える形で稲盛イズムのエキスを紹介するQ&A構成の議事録風著作だ。文庫版になって、気軽に読めるようになった。
この問答を読んでいて、稲盛イズムとは、基本的に中小企業は自社の専門性においてその技術力を強化し、財務的基盤を強固なものとすることを第一義とし、その後に多角化、多事業化への展望を考えていくという極めて「固い」商売のコツを指南するものと読みました。
事業を経営するということは、そこにいる社員や社員の家族を支える責任を持つことでもあるという根本思想に則り、磐石の経営基盤と財務体質の強化なくして責任に応えられないという考え方。改めて考えさせられる言葉が多いですね。そして、日本的下請け構造の現状を受け入れて、徹底したコストダウンと生産性向上のための努力を続けることで、中小企業の飛躍が見えてくる‥‥実に、確実な理論なのですね。
そして、稲盛さんの経営に対する考え方には、愛情がある。
経営とは、まさに人。人に対する愛情は、まさに「仁」。
「仁」とは、自己の利欲を超えた人に対する思いやり。
こんな風に読んでみました。確かに、勇気付けられる言葉達が、本著にはたくさんありました。
ありがとうございました。