大手広告代理店 博報堂の加藤昌治さんが2003年に出版した「考具」(阪急コミュニケーション刊)が、依然として売れ続けています。この著作は、企画アイデアのための様々な道具=考える道具=考具を紹介し、またその使い方をライト感覚で紹介している一冊ですね。
私は、自分のブログの名称を「考える道具を考える」としていることから、本著を比較的身近に置いて、時々思い出したようにパラパラと思いつくままに眺めています。
特に最近気になっているのが、本著の情報収集の方法を紹介したページですが、特に「どうしたら必要な情報が入ってくるか?」という第2章で、さらにさらに、「聞き耳を立てる」という方法を紹介している部分です。
‥‥
電車の中で、ぼんやり、あるいは携帯に熱中して乗っているのではなく、周囲の人々の会話に聞き耳を立てて、どんな話をしているのか取材してみよう‥というようなことが書いてあります。
これを間接街頭インタビューと呼んでいるのですが、電車の中だけでなく、レストランや喫茶店など様々な街中で、こんな意識で「聞き耳を立てている」と、イマジネーションが豊かになりますね。
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ある時の深夜‥‥終電に近いJRに乗っていると、泥酔した中年の男女5人がどやどやと乗ってきました。彼らは飲み屋さんでの激論をそのまま電車の中に引きずってきたようで、特に女性の話はラディカルでしたね。‥‥で、どうやら彼らは、ある大学病院の医師たちらしかったのですが、病院での勤務体制のズサンさに怒り心頭の様子で、いかに自己犠牲の精神で仕事をつづけなければならないかというようなことを話ていました。
‥‥ふむふむ。確かに医師不足の現状は、メディアを通じて聞いていたな。
そのための超過勤務は過酷で、医師自体が病気になってしまう‥
ということも問題になっている。
その女性は女医さんなのか、そして彼女はその勤務体制をシステム的に改革しなければならないと訴求しているのに認められないことを嘆いているようでした。そして、次の駅で5人のうち3人が電車を降りていったのですが、残った二人は、今度は、今、分かれた3人の悪口に話が急転して‥‥ああ、まだ、こういうシーンが残っていたのだな‥と妙なことに感心してしまったのですが‥
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まあ、それだけのシーンでしたが、さて、ここでの「聞き耳」で何が得られたのか?
病院での医師の勤務の実態の一端。
病院内のコミュニケーションの問題。
女医の地位の問題。
そして、日本医療の現場の問題全般。
それにしても医師のコミュニケーションの言語能力は意外に低いということ。
あるいは、女医さんはみんな奇麗な人が多いということ。(これは推論)
こうした問題を生み出している日本の医療制度の問題。
はたまた、後期医療なんだか‥まで発展させてもいいのかな?
そんなことを考えていると、はたっとあることに気がつきました。
この医師たちのやりとりは、私が「聞き耳を立てよう」としたから入ってきた情報なのだ、ということ。
つまり、
‥‥意識して情報をインプットしようとしなければ、
どんな情報も情報として成立しない!
ということ。
‥‥街の中で聞き耳を立てる!
しかし、自分の中で興味や関心がないものは、見えてこない。聴こえてこない。
だから、どんなことにも関心を持つという「耳」を鍛えておかないと、
情報のインプットは不可能なのですね。
情報収集の基本は、
まずは情報収集するのだ!(赤塚不二夫さんのよな口調?)という意識を持つことから始まる。
あらためて、そう考えたのでした。
さて、今日も、これからお出かけです!