
ようやくダーウィン展を観た。
東京上野の国立科学博物館で開催されている。(6月22日まで。大阪会場は、大阪市立自然史博物館で7月19日から9月21日まで)
「種の起源」で人類をはじめ生き物の「進化論」を説いたダーウィン。
この展覧会は、ダーウィンが解明した進化の流れと同様に、
ダーウィン自身の研究の歴史を表現することに重点が置かれていて、
さながら科学者ダーウィン自身の進化の歴史展と言ってよい構成になっている。
つまりダーウィンが辿り着いた「進化論」(1859年)が発表される20年も前に、
彼は、帆船ビークル号に乗って世界の旅を体験し、「ビークル号航海記」を発表しているのだが‥‥、
この20年の空白、言い換えれば20年の検証期間を要して、
彼は何を確かめていたのか‥
こういう問題意識に基づいて構成されたのが今回の展示会であったということでした。
植物、昆虫、鳥類、魚類、爬虫類などなど、
様々な種の存在を発見し、観察し、記録していったダーウィン。
その進化論の基本は、「多様性」にある、といえるのかも知れないと思いました。
特にヒト、人類の進化の過程は、当時の社会的背景として存在していた、
創造主である神の存在を否定することに繋がるものであったため、
慎重に書き進められたのだと推測されます。
一つの生物として、知的能力を持って進化した人類の起源は、
神が創りたもうたものではなく、
種を同じくする生物の多様な進化の過程の一つに過ぎなかった。
そして、現代まで環境に順応しながら、幾多の絶滅の危機を乗り越えてきた人類は、
ある意味、奇跡的に生存してきた種のひとつに過ぎないのだということなのでしょうね。
その「多様性」を受け入れ、様々な種と共存する発想こそ、
知的生命体としての人類の役割なのかもしれないと‥‥そんなことを思っていました。
そして、未来の人間は、今のように地球を支配する人間である保証はない。
只、人類の「進化」が、人類自身を消滅させることに繋がらないように祈るばかりです。
ダーウィンは、この人間が持つ可能性と、その矛盾を見抜いていたのかもしれない‥‥
‥20年間の検証期間‥‥彼は、この命題の前で考えを巡らせていたのかもしれない‥‥
そんな想いで博物館を後にしたのでした‥‥。
写真は、展示会の最終コーナーにあるショップで販売していたポストカードの一枚。
ガラパゴス諸島のイグアナを撮影したものでしょうが、
何ともアーティスティックな写真なので思わず購入してしまいました。(これは合成?)
月に向かって静かに黙想するイグアナ!
この沈黙の静けさは‥‥何?