久々にイッセー尾形さんの舞台を堪能した。
原宿クエストホール。
ドイツの不思議な二人組みのオジサン二人(ギター、クラリネット、サクスフォーン等の正当な楽器から、たらい桶、ワイングラスまで楽器にしてしまう不思議な音楽コメディ)とイッセーさんのほとんど即興に近いバトルライブでした。
このイラストは、今回の出し物に登場した「人物」達。イッセーさんが自らスケッチした「居そうで居ない人間達」のイメージでしたね。いつも、このイラストを見ているだけでわくわくしてきます。
イッセー尾形さんは、典型的な一人芝居で有名ですが、この3年ほどは、様々な個性との即興ライブをワークショップという形式で展開してきました。特に有名なのが小松政夫さんとの二人芝居ですが、これはもう、一度しかない台本のない芝居で、個性と個性のぶつかり合いが何を生むか分からないライブならではの楽しさがあります。
そして、最近のイッセーさんのテーマは「老い」。
今回の出し物にも、「化石」(イラストの左側)と題する芝居がありました。
31歳でデビューして77年の長きに亙って音楽シーンに登場し続けたと思われる歌手。単純に計算しても108歳という文字通りの「化石」が繰り広げる悲しくもリアリティ溢れる舞台は圧巻。しかも、このご老人は何故かウクレレを持って、演歌ともハワイアンともとれる歌をご披露してくれるのです。
‥‥
高齢化社会の到来。
私は、人間の最後のステージに到達したシーンでさえ、
「笑い」があってほしいと思っている一人ですが、
「老いること」が、悲しく、暗く、辛いものであるというイメージを突破して、
老い自体が「笑い」の中で括られるユーモアに救いがあるとも思っています。
イッセーさんは、それを見事に演出してくれるのですね。
人間は、これでいい。
