舞台美術の虚と実 日常という舞台の実と虚を考える | 考える道具を考える

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The instrument which I think

ベガーズオペラ私は劇場の雰囲気がとても好きだ。

そこには、区切られた「空間」の中に、
擬似現実、虚の世界が創造されるからですね。

そして、その虚の世界は、
実(と思っている)現実の世界より、
より現実的で濃縮された、
空間の構造を再現してくれますが、
それは同時に、
人間の心の中の虚の世界を見せてくれる。

舞台美術の演出の魅力は、
その空間が、
劇場という「闇」を背景にしていることで増幅されます。
一条の光によって浮上させる
場と人との動きと台詞と音楽によって、
さらに味付けされていくわけですね。

私達は、舞台の上の
ほんの一瞬の光と影の動きの中に、
刹那の「生の聖性」を見ようとしているのでしょうか?

そして、自分の心の中の「小さな劇場」に、
自分という虚の演出を、ささやかに試みようとする
冒険のトキメキを追体験しようとするのでしょう。

舞台は、いつも、私をドキドキさせてくれます。
さあ、今夜は、どんなドラマを観にいこうかな‥‥。


写真は、舞台美術家 島川とおるさんの
ミュージカル ベガーズオペラの舞台美術です。