
東京のベイエリア、天王洲アイルにある「銀河劇場」で、「ベニスの商人」をやっと観た。
市村正親さんがユダヤの高利貸しシャイロックに、貿易都市ベニスで一帯を仕切る地元商人のアントーニオに西岡徳馬さん、その若き友人に藤原竜也さん演ずるバサーニオ、その藤原さんが狙いをつけた貴族ポーニャに寺島しのぶさん。そんな豪華なキャスティングを得て、ロイヤルシェイクスピア・カンパニーのグレゴリー・ドーランさんが演出した。
差別と偏見‥‥この作品は、一貫してこのテーマで展開されるわけですが、ユダヤ人とキリスト教との心情的な対立、商人として豊かなものと貧困などの対立したテーマは、やはり日本の中では、なかなかストレートには入ってこないテーマではありました。
しかし、演ずるキャストの皆さんは、とても楽しそうに感じましたね‥。ニナガワ演出でしか観ていない藤原竜也さんの奔放な演技には、これまでになかった「豊かさ」を感じました。市村さんは、いつもの市村さんであり、それはシャーロックを演ずるのにぴったりのキャラ。但し、本当は悲劇の主人公でありながら、どこかコミカルなのは、仕方ないかもしれませんが‥。
寺島しのぶさんは、半端な上手さではないけれど、この役どころを完全に体が了解していないようにも見受けられました。
とはいえ、青年座などの中堅以上の役者さんたちが、脇を固めて、何処にも非の打ち所のない芝居に仕上がってはいたのですが‥‥。