小林秀雄さん「演劇について」‥形式美を考える | 考える道具を考える

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 再々、小林秀雄さんの言葉に触発されている。

 「演劇について」と題された評論の中に、次の言葉があった。

 ‥‥僕が歌舞伎で発見した真理は、たった一つであって、それは人間は形の美しさで十分に感動する事ができるという事であった。形が何を現しているか、何を意味しているかは問題ではない。最も問題ではない際に一番自分は見事に感動する事を確かめたのである。‥‥

 ‥‥‥

 形の美学。形は、それ自体として人を感動させることができる。私は、この言葉が好きだ。

 そして、言葉もまた、一つの形であると考えると、美しい言葉を使うことは、何よりも人を感動させることができると信じたい。

 喋る言葉ではなく、書かれた言葉。文章。

 それが、小説であれ、詩であれ、エッセイであれ‥。書かれた言葉に感動がともなうと思っている。

 そしてそして、言葉が積み重ねられた時に、ある「意味」が構築される。それは、言葉を読む人の感性によって組み立てられ、イメージの中で「意味」が「世界」を作っていくものと思う。

 まずは、「形」。今日も私は、美しい言葉を探しに行こう。