お喋りな心理カウンセラー | 考える道具を考える

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 心理カウンセリングが流行っているという。

 いよいよ成熟した社会に入った日本の社会的現象といえばいえるでしょう。同時に、こうしたカウンセリングを受けることに、かつてのような抵抗がなくなったのかもしれませんね。

 カウンセリングに行くと、カウンセラーは、ひたすら私の話を聞いてくれます。幾度かに亘って、粘り強く、私の話を聞いて、そして私の中から「再生」の可能性を探ってくれます。

 これは、とても大変なお仕事でしょうね。

 どうやら人間は、他人の話を「聞く」よりも、自分の話を「話す」ことによって、ストレスを解消することができる生き物らしい。

 カウンセラーの仕事は、相談者(通常はクライアントと呼ぶらしい)の話の中から、何が問題かを探っていくことで、そのために、相談者との呼吸を合わせて、安心感を与え、本音で喋る環境をつくり、そして、相談者は、自分で話すことによって、現在の悩みの解決法を発見していく。

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 そして最近、あるカウンセラーの方とプライベートに話をする機会がありました。私がインタビューアなので、今度は、私が「聞き役」になるわけです。

 するとどうでしょうか? その方は、雪崩のごとく喋ることをやめません。カウンセリングの仕事がいかに大変か、他人の話を聞くことが、いかにストレスになるのか、延々と話ていたのです。

 私は、その方との意識あわせをする暇もなく、うんうんとうなづいているばかりでした。

 カウンセラーのカウンセリングが必要な時代になったのでしょうか?