「華麗なる一族」(TBS)から「ハゲタカ」(NHK)までの変遷を考える | 考える道具を考える

考える道具を考える

The instrument which I think

 1960年代後半の日本。大阪万博の成功で日本の高度成長の予感に溢れた時代背景の中の「華麗なる一族」の物語。

 そして、2000年の日本。ハゲタカファンドの跋扈に揺れ動く日本の経済界という背景の中の「ハゲタカ」。

 いずれも、経済活動にともなう「金」と「人」と「謀略」との物語。この40年間の時代の推移と変化の激しさを、偶然同時期に放映されている二つのドラマの比較から、私達は何を学習すべきなのでしょうか?

 ‥‥

 1960年代の銀行は、確か都市銀行13行が、大蔵省の護送船団方式という庇護のもとに、拡大していく日本の経済を牽引していたことは確かでしたね。その他、全国各地に地方銀行があり、また、無尽に端を発した相互銀行があり、地元に立脚した信用金庫があり‥。

 それだけの様々な金融機関が、現在は、メガバンクが3行。そして相互銀行という業界は消滅し、第二地方銀行と呼ばれ、様々な再編が現在も繰り返されている。

 1960年代に既にあった再編成の予感と、自己防衛への策略は、結局のところ現実的には、日本の金融行政の戦略の渦の中で展開されたドラマにすぎなかったといえるのかもしれませんね。そして、そのシナリオは、まだ終わったわけではない‥。

 ‥‥

 結局、日本という国は、明治以降の僅か100年強の時間の流れの中で、大きく揺れ動いているだけでしょう。一体、歴史的時間の重みとは何か? そこに綿々と続く、伝統の力とは何か? 

 経済活動が何故これほどまでに国際状況に影響されるのか? それは、ドラマの中の台詞にもあるように「数字で表現される国際的共通言語を持っているから」ということらしいのですね。

 だから、私達は、今、自分の体の中にある日本の伝統という時間の財産を、しつかりと見つめる必要があるのかと、そんな風に思うのです‥。