アル・ゴア「不都合な真実」は誰にとって不都合なのかを考える | 考える道具を考える

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ゴア
 クリントン大統領時代の副大統領ゴアさんの、「不都合な真実」(出版 : ランダムハウス講談社 2007年1月刊)が話題を呼んでいます。ドキュメントリー映画も上映されています。

 地球温暖化について警鐘を鳴らしている内容であることは、誰でもが知っていますね。地球破壊の根本問題Co2の問題が、地球温暖化に拍車をかけて、未来の地球の危機を指摘しています。これは事実ですね。

 映画もまた、同様に、様々なスライドや映像で、危機感を煽っています。

 京都議定書を推進しなければ、こんな地球になってしまうよと、政治家ゴアさんは、環境問題の最重要課題であり、緊急の課題に対する対応を主張します。

 ところで、7つの習慣で有名なフランクリンコビーさんは、人間の行動にとって、「重要課題」と「緊急課題」がクロスする課題を最優先課題とすることを薦めていますが、今の私達にとって、環境問題は、確かに緊急かつ重要な課題であることは確かでしょう。それが、人間にとっての「最重要課題」なのです。

 しかし、この不都合な真実を、あの情報スーパーハイウェイ構想をぶち上げたゴアさんが語ることに、何故か、どこかに「不都合さ」を感じてしまうのも事実です。

 たてなダイアリーにはこんな批評もあります。

 ‥‥多くの影響力ある人たちが地球温暖化の存在さえ否定している国において、ゴアがこうした流れに逆らっていくのはなかなか良いことです。ですが彼の終末論的な主張は多くが事実と著しく異なっています。

 ‥‥私達には簡単に解決出来るはずの地球上の問題が無数にあります。HIV、下痢、マラリアといった病気を予防すれば年間1500万人の命が救われます。世界の半分以上の人が栄養不足に苦しんでいます。8億人が基礎教育を欠いており、10億人が綺麗な水を得られずにいます。

 ‥‥こうした問題に直面しているのに、なぜ地球温暖化防止を最優先事項にすべきなのでしょう?ゴアの主張を吟味してみると、説得力の無さに気付きます。

 この主張は、ここに書いてあります。
 
 地球温暖化の問題は重要課題ではありますが、さらに身近な緊急課題はたくさんあり、そこに着手することこそ重要だという主張です。

 さて、いずれにしても、地球は大きく変化しはじめていますが、だからといって終末論的な、感情的な主張に対しては、客観的なデータを冷静に分析してみるということも大切なようですね。

 経済至上主義の今日的課題‥それが地球の環境問題なのだと、思ってしまうのですが‥。はて‥。