箱根駅伝‥あらかじめ用意されたドラマ‥劇的瞬間を覗き見る快感 | 考える道具を考える

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 毎年、新年のドラマとえば、箱根駅伝でしょうね。

 まる二日間、全てのレースを中継するという前代未聞の放送を続けている日本テレビに、まずは感謝しなければいけませんね。世界中何処を見渡しても、こんな番組はありません。そして、50%近い視聴率をとっているのも、驚きです。

 一人約20キロを10人が襷を繋いでいくレース。箱根駅伝は、真に過酷な競技です。それだけの平均した力を持った選手を揃えるのは、どんなに優秀な大学でも難しい。しかも、20キロというのは、どんなに優れた選手でも、必ず、体が動かなくなる瞬間を迎えるほどの難しい距離でもあるのですね。

 今年、順天堂大学が総合優勝を飾りましたが、この優勝までのシナリオは、昨年の難波キャプテンの失神走行という伏線があって、とても感動的な「ドラマ」となったのでした。

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 街頭で駅伝を応援しようと思っても、選手達は一瞬にして走り抜けてします。駅伝は、ライブ感覚と、全体のレース展開を見るという二つの視点で視聴しないと面白くない競技なのですね。

 その心理をうまく活用した日本テレビの演出。また、最初から用意されたシナリオにそって、中継を担当するアナウンサー達は、ドラマが起こるのをじっと待っているという感じで実況しているのがバレバレでしたが、それが悉く当たったというのが、今年の箱根駅伝だったといえるでしょう。

 やはり、劇的瞬間に立ち会えるという人間心理は、それが劇的に演出されていないと共感できない。現実の瞬間瞬間は、人間にとっては、それが劇的であるかどうかを認識できない。演出されドラマ化されてはじめて、感動に立ち会えるのだということを実感したのでした。

 皆様、お疲れ様でした。