バーチャル参拝の謎を考える | 考える道具を考える

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 昨年の秋以降、インターネットを活用したいわゆる「ネット参拝」に関する是非について、神社関係者の中で様々な議論が巻き起こっているという。

 病気や遠隔で参拝ができない人をカバーするため、特に地方の神社で、積極的にインターネットを活用した「参拝」のシステムが流行してきているのに対し、神社本庁から自粛の通知が出たというのだ。

 読売新聞の記事によると‥

 ‥‥全国約8万か所の神社を管理・指導する神社本庁(東京)は、「ネット上に神霊は存在しない」と、今年初めて自粛を求める通知を出した。しかし、導入している神社からは「神社に親しみを持ってもらえる」「遠方の人の助けになる」との声もあり、本庁では頭を抱えている。‥‥

 ということになるわけですね。

 さて、今年の初詣。どの程度、このネット参拝が行われたのか、まだわからない。

 しかし、現代の日本人に、本当の意味で、初詣の意味を理解して神社仏閣にお参りに行く人が、どの程度いるものか‥いわば、年中行事というものは、真意はともかく、その場所に出かけていくことに意味があるといえるので、ネットで参拝したいという人は、むしろ、しっかり参拝の意味を自己に内包している人が行うものと考えられなくはないですね。

 だから、ネット参拝という方法が、あってもいい、と私は思うのです。

 単純に手紙や電話でお札をいただけるのと、ネットで参拝するのにどの程度の相違があるのか、という議論より、もしかしたら詐欺に合うかもしれないリスクを負ってまで、ネットで参拝する人の責任で実施すればいい‥と思うのですね。
深川
 ところで、東京門前仲町にある成田山別院には、四国巡礼が体験できる部屋があります。一時間で巡礼が体験できる部屋なのです。(写真)

 四国巡礼は、まさに自らの足で、88箇所を巡ることに意味があると思うのですが、この成田山別院の部屋は、バーチャルにそれが体験できる簡易版巡礼体験ゾーンといえばいえるのです。

 これを是とするか、非とするか。実はそんな議論はどこにもありません。これはまだ仏閣に行かなければならないので議論にもならないのかもしれませんが、これが、インターネットで四国巡礼を体験するツアーでもあったなら、言い換えれば、パソコンの前で、巡礼が疑似体験できるのなら、やってみたいという人は多いのではないか‥などと思ってしまうのです。(もしかしたら、もうあるかもしれませんが‥)

 とはいえ、ネット上の神社のサイトにアクセスして、バーチャル参拝をしようとすると、パソコンに映し出された像に向かって、手を合わせるように指示されているといった、その手順の紹介には、正直興醒めすることも事実なのですがね‥。

 少なくとも、私はまだ元気に歩けるので、バーチャル参拝をするつもりはありませんがね‥‥。