
「プロカウンセラーの聞く技術」(創元社2000年刊・写真)が27万部のベストセラーとなり、初版から6年たった今でも売れ続けているという。
京都大学の副学長でもある著者東山先生は、カウンセラーの立場で「他人の話を聞く」というスキルを、平易にポイントをついて整理してくれていますね。人間関係の難しさが、ますます複雑化している現代においては、10年たっても必要なメソッドが書かれている本著は、まだまだ売れ続けていくと予測できます。
東山先生は、その後、同じシリーズで「プロカウンセラーの夢分析」、昨年には「プロカウンセラーのコミュニケーション術」と3作を出版され、いずれの著作も好評のようですね。
私が一番好きなのは、この「聞く技術」ですが、コミュニケーション術も、役に立つ著作ではあります。
‥‥
私がこの著作で一番好きなのは、「話には小道具がいる」という章ですね。
相談者の話を聞くのがカウンセラーの仕事ですから、対話ができる環境をつくることは凄く大切なのは当り前といえばそうなりますが‥。話をするときにどのように座るか? という場面で「遊び椅子」の存在をあげ、二人で話しをする場合に、二つの椅子の横に使わない椅子を一つずつ置いておくと、雰囲気がやわらげられるというのは、なるほどなーっと思いましたね。
そして、小道具の中でも、「火」としての囲炉裏端、暖炉の存在が人のコミュニケーションを活発化させる大きな小道具だという指摘や、「土」の植物、「水」の水槽や金魚鉢なども小道具としては重要だという指摘には、うなりましたね。
学習や思索をするためには、思索をする環境になければならない。そういうことですね。その小道具たちが役立って、他人の話を「聞く」体制ができあがるのでしょうね。
「火」といえば、最近のビジネスマンは、会社オフィスがほとんど禁煙になっていますね。そのため、ビルの隅の一角に「喫煙室」が設置されているところが多いようですが、ここで、煙草をすいながら極めて重要な情報交換が行われていることが多いようですね。
これも、話を聞くシチュエーション(喫煙室はほとんどが窓のない秘密の小部屋)と煙草と火が絡んでいるのですから、人間は自然とこの場所で真実を語りたくなるのでしょう‥。
‥さて、一服してこようか‥。