白川 静 翁  逝く | 考える道具を考える

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白川
 ニュースで知りました。

 ‥‥漢字の成り立ちを明らかにした辞書「字統」などを著した漢字研究の第一人者で中国文学者の白川静(しらかわ・しずか)立命館大名誉教授が、先月30日午前3時45分、内臓疾患のため亡くなっていたことが分かった。96歳だった。(yahoo 毎日新聞)

 この報に対するコメントとして、哲学者、梅原猛さんの話が掲載されていた。 

 ‥‥一つ一つの漢字に対する深い愛情と思弁で、字面からは分からない奥に隠れている精神的な世界にまで踏み込み、なぜ漢字が生まれたかを教えてくれた。儒教が生まれて以降の合理的な中国のはるか前の、神秘的な中国を、漢字を科学的に実証的に研究することで明らかにした、まったくスケールの違う学者だった。
 人柄は、曲がったことが大嫌いで、質素で、奥さんが大好きで、孤立無援でも悠然としており、恩義を人一倍感じる人だった。

 うーむ。
 翁の長年の業績は、「字統」、「字訓」、「字通」と「常用字解」の四つの字書ですね。

 漢字が生まれたのが、今から3300年前。牛の骨や亀の甲羅に刻まれた最古の文字「甲骨文」と、青銅器に鋳込まれた「金文」を一つのノートに書き写して‥‥。その膨大な時間を積み重ねた業績は‥。

    『文字は神と人との交通の手段であった。』

 として、『文字は、神と心を交わす儀式を通じて、人間を超える神聖な力を得るためのものだった。』と喝破してくれましたね。

 漢字は美しい。漢字に興味を持ち、漢字の表現に、東洋の美学を感じてきました。そのきっかけを与えてくれた白川先生の業績に感謝したいと思います。

 写真は白川静 漢字暦から。翁のご冥福をお祈りいたします。合掌。