
携帯電話の番号ポータビリティ制度が開始された。
これが携帯電話のシェアを左右するほどの大きなインパクトになるのかどうか、意外に静かな立ち上がりだったといえますね。
それにしても、今回のソフトバンクの孫正義社長のパフォーマンスは、ランチェスター戦略でいう弱者の戦略‥とりわけ「陽動作戦」という方法を思い起こさせてくれました。
市場のシェアで企業の優劣を把握しようとするマーケティング的考え方は、現在でも有力ではあります。多くの企業研究や、業界研究情報も、企業の売り上げ規模、利益規模、出荷額や台数でのシェアで比較しているのも事実です。
その視点でみると、ボーダフォンを買収したソフトバンクの携帯市場への参入は、最も後発、しかもシェア第三位のポジションにあるわけですね。
こうなると、強者ドコモの戦略は、二番手、三番手が出してくる奇策に対して「フィットしていく戦略」をとっていけば、シェアは落ちないという仮説がありますが、第二位、第三位の企業は、様々なアイデアで市場を揺さぶる戦略を仕掛け、そしてナンバー1を揺さぶることが効果的であるわけです。
こうした揺さぶりを「陽動作戦」と呼び、一定程度の効果が発揮されると、また次の作戦を仕掛けていく。孫社長は、今回の戦略を意思決定するために、3000以上の事業シミュレーションをやっていて、決して赤字にはならないと判断したというなことを話していましたね。
恐らく、今回の陽動作戦には、連続した次の戦略が用意されているように思います。
この作戦が功を奏するのかどうか、シェアの考え方がまだ現代の市場で通用するのかどうか、そんな別の視点で今後の成り行きが楽しみではあります。