
いつのころからか、「暗黙知」と「形式知」の二項対立的な考え方がビジネスの世界でも語られるようになった。
昨日紹介した野中郁次郎先生が提唱する「知識創造企業」の中で、野中先生から発案されたこのマトリックスは、ナレッジマネジメントの知識創造モデルとして日本のビジネス界に大きな影響を与えているといえるでしょうね。
しかし、暗黙知という言葉が、ビジネスのコミュニケーションを円滑にするために、組織の共同のナレッジを阻害するもので、いかに形式知するかが重要である、といった対立的概念で語る人が意外に多いのが気になっていましたね。
野中先生も言っていますが、‥‥「知識は形式知と暗黙知のダイナミックな複合体です。片方だけを取り上げて、どちらかが重要であるかを議論することに意味はありません。」‥‥
この絵でいえば、こんな風に解説されています。
共同化‥暗黙知から新たに暗黙知を生み出すプロセス。
表出化‥暗黙知から新たに形式知を生み出すプロセス。
連結化‥形式知から新たに形式知を生み出すプロセス。
内面化‥形式知から新たに暗黙知を生み出すプロセス。
これが暗黙知と形式知の相互変換による知識創造プロセスといわれるものです。
共同化は、序破急でいう「序」の部分か‥。表出化では、個人の思いを集団の中に反映させて他者との共有を経験していく領域。連結化は、共有した知の検証とでもいうのか、他の情報を取り込んで連結し、表出化された概念を再構成していくプロセス。内面化は、形式知を暗黙知にするプロセスで、昇華させた知を自分の中で反省し、さらに新しい暗黙知化するとでもいおうか‥。
そうですね。つまり、これらは全て「プロセス」であること。どのゾーンが一番いいかという概念ではなく、このプロセスを通じて、知を創造していくということなのですね。
ふむ。