「数字思考力」という言葉を実質的にメジャーにしたのは、精神医学者和田秀樹先生だろう。2004年に日本経済新聞社から発行されたこの著書は、「数学ではなく数字で思考することによって、問題解決する発想」を提案していると私は思う。数学者でもなく、教育学者でもなく、ビジネスコンサルタントでもない精神科医の和田秀樹先生が書いたところに、この本とテーマに価値があると考えるわけですね。
数字で考える、数字を見る、数字を使う‥。和田先生は、数字というものがビジネスでも、生活でも、様々な場面で登場してくることに着目し、数字のもつ客観性、具体性にその力を感じていることは間違いないですね。そして、大事なことは、
‥‥幅の広い柔軟な思考態度を持ち、目の前にある数字が何を意味するのか、裏に隠されているものは何かといった視点を持つだけでも、視野がどんどん広がり、思考が深まるに違いない。‥
といっている。
勿論、数字はマジックでもあることを忘れてはいませんね。マスコミやリサーチャーが捉える数字は、いわば、客観的事実よりトピック的事実。従って、数字の魔術によって、逆に全体の流行や動向を見誤ることには気をつけなければならないといってもいるのです。
この項続く。