
詩集四千の日と夜の中から。
Nu
窓のない部屋があるように
心の世界には部屋のない窓がある
蜜蜂の翅音
ひき裂かれる物と心の皮膚
ある夏の日の雨の光り
そして死せる物のなかに
あなたは黙って立ちどまる
まだはっきりと物が生れないまえに
行方不明になったあなたの心が
窓のなかで叫んだとしても
ぼくの耳は彼女の声を聴かない
ぼくの眼は彼女の声を聴く
一体、詩人は、何を見て、何を聴いたのか?
詩人のその目で、彼女の声を聴いた?
私は、詩人田村隆一の世界からまだ抜け出せないのかもしれない。
その言葉の直裁な表現の中に、自分を見てしまうのは何故か?
‥‥‥本日で田村隆一の詩について書くのはやめようと思います。このブログは、考える道具について書くものだと自分で規定しているはずでしたね。
そこに、どうしても田村隆一の詩についてふれなければならないのは、恐らく、針一本が落ちていくその映像の中に、私自身の何かを感受してしまったためなのでしょう。
また、現世に戻りましょう