これが電卓? | 考える道具を考える

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The instrument which I think

電卓

 大阪の三洋電機本社に併設している展示館には、今日の家庭電化の源となったいわば電気製品のルーツが沢山展示されている。

 この写真は、その中のひとつ、日本で最初の電卓というものだ。(携帯電話のカメラで撮影しました)

 おお、何と大きな姿なのか? 80年代後半に登場した最初のパソコンの姿にも似ている。写真では分かりにくいが、これが結構大きい。

 計算の機能は、電子計算機のほうが、人間の頭脳よりはるかに優れている。人間が創造したものだが、人間の苦手な大量の計算の機能を、この機械にゆだねたのでしたね。

 規則に則った原則定義を反復して計算する力は、その後、格段の進歩をとげた。この写真の製品が、その第一歩となったものなんだな‥。

 脳科学者の茂木健一郎先生曰く、こうして人間が手間隙かけずに計算できるようになったことで、労働集約的な仕事は電子計算機に依存して、これからは、人間は、人間が本来発揮すべき「創造性」の開発にいそしむべし、となるわけだ。

 いずれにしても電卓というマシン‥最初の姿形からわずか30年、その変わりようには眼を瞠るものがありますね。

 現在より30年後は、果たしてどんな姿になっているのでしょうか?

 ‥‥とはいえ、計算をするという機能は、電子化されて便利にはなったけれど、算盤で算数を学習するという行為が、脳の機能にとってきわめて重要だと見直されてきている現象を考えると、人間が創造するという行為自体が、人間の最も重要な脳の機能を後退させていくことにつながっているようで、皮肉ではありますね‥。