再び質問力について考える | 考える道具を考える

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インタビューアーという仕事がある。

テレビで写されるシーンがすぐに思い浮かぶ。話題の人物にマイクを向けて、一気呵成に質問を乱打する。

でも、どうだろう? 芸能ニュースでも、スポーツでも、政治でも、映像で流れるインタビューのシーンに感動は伴わないように思う。

これは、何かオカシイ。

本当のインタビューアーの凄さは、スタジオでじっくり相手と対話しながら聞いていくシーンの中にあるのだろう。

すぐれたインタビューアーであれば、当然相手の背景や著作や過去の作品や様々なものを取材し、準備し、そして仮説をもって質問していく。

アクターズスクールのジェームズ・リプトンが最高のインタビューターだと思っている。
NHKで時々映画関連の監督や俳優がゲストに招かれて、スクールの生徒の前でインタビューに答えるあの番組で、司会を務めているおじさんだ。

何よりもすぐれているのは、いつも、手元にカードを持ちながら、だから、いかにも、ゲストの全てを調べ上げているよという雰囲気の中で、過去、現在、そして未来の質問をしていく。

仮説がふんだんに盛り込まれ、その検証のための話が進んでいく。
ゲストの回答も楽しみだが、リプトンの仮説が勉強になる。映画の見方、楽しみ方を教えてくれるからだ。

優れたインタビューアーとは、インタビューアー自身の仮説を教えてくれる人のことかもしれない。

私も日ごろ心掛けていることは、相手とコミュニケーションするときは、相手に対する自分の仮説をぶつけるようにしようとすることだ。
あんまり成功はしていないが‥。