直感精読 | 考える道具を考える

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The instrument which I think

 将棋はまさに実力主義の格闘の世界だと思う。

 現在は、羽生四冠が依然としてトップに君臨しているのは間違いがないが、とはいえ、既に中堅になった谷川九段や新進の渡辺竜王ほかA級棋士たちの実力は僅差である。

 私の年齢では、大山VS中原の激突の時代が懐かしい。また、将棋盤を叩き壊すほどの力量で、まさに格闘そのもので勝負する加藤一二三元名人の対局姿が、今もって好きだ。

 その加藤元名人は「直感精読」という言葉をよく色紙などに書いているという。私も大好きな言葉だ。プロ棋士は、盤面を見て、縦筋と横筋をそれぞれ100手ほどは直感的に読めるという。

 どのように次の一手を決定しているかという意思決定の構造だが、それは直感でイメージされた一手を消去法で消していくという確率論に基づいていると聞いたことがある。特に、この一手で決まりという読みきるまでの中盤は、ほとんどそうなのだそうだ。

 テレワークで仕事をしていると、どのようなプロジェクトを進める場合でも、これがベストということは少ない。だから、直感を信じ、読みきっていくことを、私も日常心がけている。