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シリーズ再開以来、初の函館線のお話です。前回は7月9日が最後でした。
10月19日の室蘭線記事に引き続き、長万部に到着!!とやってもいいかなと思いましたが、
過去函館線が北海道交通にいかに欠かせないものであったか、また、羊蹄山麓の食文化も
ご覧いただきたいと考えまして、こちらの線区を優先させました。
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<図ー12>昭和33(1958)年当時の札幌発函館行き本州連絡時刻表(33年11月号)
千歳線・室蘭線廻り優等列車は1本のみ(所要6時間19分)で、表中に「東室蘭」などの中間駅の
表記はなくただ経由線区が列車名の下に書いてあるだけです。
一方、函館線は
急行3本:大雪(札幌ー函館5時間47分)、まりも(5時間51分)、アカシヤ(6時間25分)の3本
準急1本:はまなす(夜行7時間43分)、*石北は「札幌ー北見」のみが準急運転
直通3本:12列車(9時間50分)、418列車(夜行9時間04分)、504列車(9時間38分、札幌迄準急石北)
お示ししますと、相当小樽廻りに分がありそうに見えます。しかし、小樽廻りが主導権をはっきりした形で
握っていたのは昭和36(1961)年9月まででした。
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この年、山陽線全線の電化が完成、余剰となったC62が軸重軽減工事を受けて(いきさつは7/9の記事を
ご覧ください)当線区に入線することがわかっていましたから、この強力機の加入により、所要時間の
短縮が期待されるため、ますます、小樽廻りの優位は安泰かと思われました。
ところが、サンロクトオの改正で、北海道第一号の特急「おおぞら」号が室蘭・千歳線経由になった
あたりから山線・海線の逆転の兆しが出てまいります。
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昭和36(1961)年10月新設:道内特急第一号、下りのみの時刻表です。
*下り「おおぞら」1D
函館発:04:55ー*#虻田:07:08ー東室蘭:07:42ー*登別1:07:56ー苫小牧:08:24→
ー札幌着/発:09:25/09:28ー岩見沢:10:01ー滝川:10:36ー旭川:11:25
*虻田・登別停車は観光シーズンの5/1-10/31まで。
#虻田:現・洞爺
◆停車駅で当時「都市」でないところは、虻田、登別のみでした。
◆一方、都市で通過された駅もこれまたありません(深川、伊達友当時はまだ町制でした)。
◇所要:函館ー4時間30分ー札幌ー2時間ー旭川
◇編成:基本ー函館・旭川6輌(ロ1+ハ4+シ1)+付属ー函館・札幌4輌(ロ1+ハ3)
ロ:1等車⇒グリーン車、ハ:2等車⇒普通車、このころの特急列車は原則全車指定席でした。
海線ばっかしディーゼル・カーのドーニューはずるいんでないかい!!という声は・・・
あろうはずもなく、やはり
函館ー札幌 70-80分、札幌ー旭川 1時間の短縮は大歓迎を持って道民から迎えられました。
しかし、室蘭線:東室蘭ー長万部、函館線:長万部ー森間の複線化率は高くなく、軌道も、
タイト・プレート化(枕木本数が単位軌道あたり多いこと:本/m↑⇒列車重量(と、ゆーより
走行抵抗が大きくなっても受け止めてくれますので、高速運転でもダイジョビ!!)がほとんど
済んでいない状況下では、いかに新鋭キハ82形でもどれほど力を出していたでしょうか?
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海岸線廻りをメインストリートにする計画は、実は戦前から始まっておりました。
まず、昭和3(1928)年、長万部ー東室蘭間鉄道が開通いたしますと、黒松内にあった機関庫を
南の長万部に下げました。黒松内は機関庫支区に格下げ。(図ー14をご覧頂きながら・・・)
実際、付近のサミット「上目名(黒松内ー蘭越間町境)」に対応すべく補機を連結するのであれば、
南側手前の「黒松内」で準備するので十分だったはずでありましたが、鉄道省は函館・長輪線
分岐駅の長万部を大きく扱った方が将来得策であると判断しました。
急行列車停車駅も、今まで停まらなかった長万部に全列車停車、黒松内は全列車停車から、
全急行通過に変わりました。
これでショーブあったといったところですが、黒松内で、フィールドを広くするためには、周囲の山を
切り崩す必要があるのではないかと思われるほど狭隘で、長い目で見て、海に近い長万部に
機関庫を移動させたのは成功だったと思います。
これには、鉄道省よりも、昭和14(1939)年に千歳に航空基地を開隊した軍部の方がメインルート
交代劇に熱心で、と言いますより、もー、露骨に、山線を見限っていたといってもいいと思います。
軍部は、苗穂ー沼ノ端ー邊富内(へとない⇒富内とみうち)と開業(札幌線は大正15[1926]年の開業)
していた、北海道鉱業鉄道(⇒2代目北海道鉄道)を「国策で買収するよう鉄道省に圧力をかけ、
まんまと周囲の予想より速く(昭和18[1943]年8月)買収に成功、同鉄道札幌線はその後千歳線となり、
その後のキョーイ的発展は皆様良く御存じのことと思います。
そして、昭和46(1971)年9月15日、C62の全般検査(全検)が切れる車体が出てきたため、三重連の
記念お別れ運転会を行い(翌年も行いました)、名機にふさわしい引退セレモニーとなりました。
ひきつづいて、くるべきものがきたと申し上げていーと思います。イヨイヨ・・・
昭和61(1986)年10月31日をもって、山線に定期優等列車が走らなくなりました。
その後、有珠山の噴火で室蘭線が不通になった折、平成12(2000)年、急に函館線廻りの客貨が
増えましたが、線路容量が追い付かず、函館に荷物が滞納したり、目名に交換設備を復活
させたりいたしました。
現在、この線区では「仁木」、次の線区では「比羅夫、昆布、蕨岱、二股(過去いずれも交換可能駅)」が
棒線構造のままですし、小樽ー長万部全線区の設計速度が95km/hrですが、改良した方がいいと
話だけは、毎年出てきては立ち消えになるあたり、さすがJR北街道、「JR界のオオカミ少年か」と
・・・もー誰か止めてくださいよ!!!
しかし、北海道新幹線が函館から北上してしまうと、これらの交換設備復活は絶望的になるでしょうね。
ホントーは、交換設備を復活させて、地域密着型短距離列車を頻繁運転させたほうがいいと思います
けれどね。
たとえば、<目名、比羅夫、蕨岱、二股、黒松内>など次にご紹介予定の線区の駅をお出ししてしまったこと
お詫びしなければなりませんが、実は、図ー14の倶知安ー長万部間の駅なのです。
朝の通勤・通学・通院快速とか称して、ダイヤの中心はもはや、通勤・通学ではなくして、高齢者の基幹病院への
足であると、そのようなことを中心にダイヤを組みますと、在来線のダイヤもさびれなくていいような気がいたします。
(図ー14をご覧になりながら)たとえば・・・
停車駅は基本下記のみ
始発・終発適宜変更、停車駅適宜増減
長万部発ー黒松内ー倶知安(厚生年金病院)-余市(協会病院)-小樽(数軒)
ー南小樽(数軒)-朝里(⇒新幹線・新小樽??、基幹病院もあり)
※所要時間のヒントは
①過去の長万部・小樽間の優等列車と同じ停車駅数ですので、、少なくとも同じ所要時間では走れるでしょう:90分程度
②小樽ー朝里は、各駅停車列車が小樽築港に停まらないと考えればよいわけです:平均10分」程度
あとは長万部発札幌行き、倶知安発ー苗穂行き(自衛隊連絡兼用)などバリエーションを作ればいーのです
(行うが難し・・・)
トコロデ、
私は小学1-3年迄寿都で育ちました。黒松内から寿都鉄道という小私鉄が出ており、倶知安以西で
跨線橋を持った駅は黒松内、狩太(⇒ニセコ)くらいなもので、てっきり私は私鉄乗り換えのための
安全対策か?と思って居りましたら、駅の格が上位だったので、跨線橋を持っていたということを、
ずーーーーっと後で知りました。
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<図ー13>当列車の小樽ー倶知安間時刻表(予定)

小樽の一つ札幌よりの駅であります、南小樽。この駅を挟んで、小樽の海岸寄りの地域であります、
「手宮」ー「南小樽」-「札幌」は、北海道開拓使が明治13(1880)年に開通させた、我が国で3番目に
古い鉄道であります。
また、函館ー小樽ー南小樽は初代・北海道鉄道が、函館側から延伸してきた鉄道で、南小樽にて
明治36(1903)年に線路が結ばれました。
当時の駅名は各々「小樽中央⇒小樽」、「小樽⇒南小樽」でした。
小樽市内でも小樽ー南小樽は単線、南小樽以東は複線。そして馬車道を転用した官営鉄道ー札樽間は
当然線形もよかったのですが、北海道鉄道は線形も特に優れたものではなく、従って、難所は、
小樽駅を離れたかと思いますとすぐ、塩谷に至る間に「オタモイ峠」があり、キハ40あたりは現代に
至る迄、登攀に相当難儀しておりました。
因みに
ここ「塩谷」と、襟裳岬の近くやや様似寄りの「庶野ショヤ」、そして北海道の北端「宗谷」は
「岩がちの磯(辺)」を指すアイヌ語に各々漢字を当てはめたもので、すべて同じ意味であります。
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<図ー14 小樽ー倶知安 「羊蹄」単独区間、運転経路>
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乗務員、(札幌から)長万部まで
運転士:秋田谷、苗穂運転所[札ナホ]
車掌:厚谷、蠣崎、札幌車掌所
3号車アテンダント:南部、札幌車掌所
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小樽から御乗車のお客様。
本日はJR北街道、温泉特別快速・羊蹄号をご利用くださいまして誠にありがとうございます。
私、札幌車掌所、厚谷と申します。
長万部まで御案内させていただきます。
早速ではございますが、これから昼食のお時間とさせていただきます。
10分ほどで御用意ができると存じます。
途中駅から御乗車のお客様、3号車のサロン・カーでお食事の用意ができております。
恐れ入りますがお運びください。
また、申し訳ありませんが、余市でお降りのお客様、
小樽の厳選四種の駅弁から1種を選んでお持ち帰りください。
小樽駅弁厳選4種
●海の輝き(ウニ、いくら、ししゃもの卵
●北海手綱(いくら、カニ、鮭)
●おたる特製かにめし
●かきめし弁当
そして、小沢、倶知安でお降りの御予定のお客様。
小樽の弁当でいい、とお考えの方もいらっしゃいましょうし、コース料理半分でも
食べていくぞ、と、
お考えの方もおいでになりましょう。
どちらもご用意できます。
車掌にお申しつけるか、3号車の方においでになり、お伝えください。
余市到着までとさせていただきます。
御要望がなければ、私どもが、余市を過ぎましたあたりからお持ち帰り用
弁当の御注文を取りに
車内を回りますのでよろしくお願い申し上げます。
%%%%%%%%%%%%%% MENU %%%%%%%%%
・食前酒
・グラン・アントレ
旬の野菜
・本日のスープ
真狩の朝もぎアスパラ・ポタージュ
”もーかり「まっかり?」”ー”「ぼちぼちでんな」”・・・すいませんね、みなさん・・・
・アントレ
カルパッチョ & マリネ
:岩内港当日水揚げ分から3種の魚介に共和町の野菜のマリネを添えて
羊のスペアリブ塩釜焼き、ジャガイモと地物野菜と
または
本日島牧漁港水揚げ活魚、活貝無煙グリル焼き、2種の付けたれ
・黒松内のパン工房4種からお二つを(お代わり自由)
・[コーヒー/紅茶 と 小菓子]*
余市・アップルパイ、ニセコ・パンプキン・ケーク・サレ
*中山峠の「プレミアム・ソフトクリーム」と交換することも可能です。
小樽発車までお申し出ください。
※グラス・おたるワイン:赤・白・ロゼ
余市ウィスキー
(別途会計いただきます)
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次は余市でございます。
お出口左。2番ホームにつきます。
スイマセン・・・いきなりの4000字越えです。
御容赦くださいませ。
小樽ー倶知安間:かつての栄光区間を行く1/3 了
