私がはじめてついた、大きな嘘は思春期、母親に。今日は誰とプール行ったの?という問いに
「ミサキと」
と親友の名前を言った。本当は当時好きだった人と初めて二人で出かけたのだ。
好きだった人には彼女が居て、それは私の知ってる人だった。
誰にも知られたくない、でも一緒にいこうか? 誰も知らないところに。と甘い言葉で誘い出してくれた彼。
ずっと流れるプールを二人で抱き合ったまま流れていた。バックでずっと今井美樹のPRIDEという不倫を歌うような曲が流れていて、それを今でも思い出す。
あなたへの愛こそが、私のプライド。
本当にそんな気持ちで彼の首にぶら下がっていたので、気持ちとシンクロして良く覚えてる。
今考えるとそんなたいした男じゃない。本当に笑ってしまうくらい幼い恋。
でも毎日泣くくらい真剣だった。そして今の心の種にもなってる。
今わたしは親だ。女の子と男の子の。
嘘なんて正直、一発で見抜けると思う。思春期の女の子の恋を発する顔は独自だ。きっと判る。
そう考えると母は知らぬ顔をしていたのだと思う。
それが今考えると、どれほどあり難かったことか。
今自分に誓う。
口は出さない、はさまない。でも心離 さず、見守ろう。
それがきっと母親って仕事。
小説家になりたい、と思う。でも、この時代世界中の人が小説家だとも思う。
実際、誰かが考えた話より、体験談、感じたことや、日々の小さな話を読むほうが面白かったりする。
じゃあ私は文章で何がしたいのか。
きっと物語をつむぎたいのだと思う。ちいさな物語を。方法はまだ見つからないし、そもそも職業にできるのか判らない。
まず続けてみよう。そう思ってる。
実際、誰かが考えた話より、体験談、感じたことや、日々の小さな話を読むほうが面白かったりする。
じゃあ私は文章で何がしたいのか。
きっと物語をつむぎたいのだと思う。ちいさな物語を。方法はまだ見つからないし、そもそも職業にできるのか判らない。
まず続けてみよう。そう思ってる。
「最後にお願い。タワーに上りたいの」
駅まできて、私は彼にお願いした。最後だから。断られるのが怖くて必死に彼の目を見た。目をそらしたら断られると思い込んで。
「最後ね」
肩で大きく深呼吸をした。よかった。ここは途中まで買い物できるモールになっていて、途中から有料のタワーになっている。ショッピングゾーンを手をつないで歩く。あの帽子かわいいね。あのコートもいいね。はじゃぐ私に彼は細くほほえんだ。私ひとりで踊ってもいい。彼と居れるなら。
「私買う!」
しぶしぶチケットを買われるのも、当然のようにおごってもらうのも、別々に買うのもイヤで、小走りにチケット売り場へ行った。二人用の入場券を買った。入り口を入って専用のエレベーターに乗る。加速する感覚に息を吐いた。
展望台から見えたのは、白い世界。今日は雨で展望は望めない。そんなこと、ずっと外を歩いてきたのだから知っている。別れて欲しいと言われてから、それを無視してここまで歩いてきたのだから知っている。好きな人ができたんだろう。遠距離なんて、する意味あったのかな。最初から別れてればこんな気持ち知らずに済んだ。
大きな窓の近くに座って、外をみていた。
静かに落ちている雨。黙ってみていたら、ゆっくりと白く変化して落ちていった。白く丸い小玉。
寒さで雨が雪に変わっていた。目の前で雨から雪に変わる世界を見ながら彼に言った。
「ね。私のこと好き?」
彼は黙っていた。
「好きって言って?」
涙が出てきて、口の中にはいった。しおっからい。
「言って」
最後は強要になった。
彼は口を開いた。それが大きな窓ガラスにうつってみえた。雪に変わりながら。
「好きだよ」
ありがとう、もう何も言わないで。私は顔を見せず、そのまま下りのエレベーター乗り場まで行った。
急いで外に出て、空を見上げた。雨が雪に変わっていた。これから、この場所では長い冬がはじまる。
そんな簡単に変われない。雨から雪のようには。でもきっと。いつか。
駅まできて、私は彼にお願いした。最後だから。断られるのが怖くて必死に彼の目を見た。目をそらしたら断られると思い込んで。
「最後ね」
肩で大きく深呼吸をした。よかった。ここは途中まで買い物できるモールになっていて、途中から有料のタワーになっている。ショッピングゾーンを手をつないで歩く。あの帽子かわいいね。あのコートもいいね。はじゃぐ私に彼は細くほほえんだ。私ひとりで踊ってもいい。彼と居れるなら。
「私買う!」
しぶしぶチケットを買われるのも、当然のようにおごってもらうのも、別々に買うのもイヤで、小走りにチケット売り場へ行った。二人用の入場券を買った。入り口を入って専用のエレベーターに乗る。加速する感覚に息を吐いた。
展望台から見えたのは、白い世界。今日は雨で展望は望めない。そんなこと、ずっと外を歩いてきたのだから知っている。別れて欲しいと言われてから、それを無視してここまで歩いてきたのだから知っている。好きな人ができたんだろう。遠距離なんて、する意味あったのかな。最初から別れてればこんな気持ち知らずに済んだ。
大きな窓の近くに座って、外をみていた。
静かに落ちている雨。黙ってみていたら、ゆっくりと白く変化して落ちていった。白く丸い小玉。
寒さで雨が雪に変わっていた。目の前で雨から雪に変わる世界を見ながら彼に言った。
「ね。私のこと好き?」
彼は黙っていた。
「好きって言って?」
涙が出てきて、口の中にはいった。しおっからい。
「言って」
最後は強要になった。
彼は口を開いた。それが大きな窓ガラスにうつってみえた。雪に変わりながら。
「好きだよ」
ありがとう、もう何も言わないで。私は顔を見せず、そのまま下りのエレベーター乗り場まで行った。
急いで外に出て、空を見上げた。雨が雪に変わっていた。これから、この場所では長い冬がはじまる。
そんな簡単に変われない。雨から雪のようには。でもきっと。いつか。