私がはじめてついた、大きな嘘は思春期、母親に。今日は誰とプール行ったの?という問いに
「ミサキと」
と親友の名前を言った。本当は当時好きだった人と初めて二人で出かけたのだ。
好きだった人には彼女が居て、それは私の知ってる人だった。
誰にも知られたくない、でも一緒にいこうか? 誰も知らないところに。と甘い言葉で誘い出してくれた彼。
ずっと流れるプールを二人で抱き合ったまま流れていた。バックでずっと今井美樹のPRIDEという不倫を歌うような曲が流れていて、それを今でも思い出す。
あなたへの愛こそが、私のプライド。
本当にそんな気持ちで彼の首にぶら下がっていたので、気持ちとシンクロして良く覚えてる。
今考えるとそんなたいした男じゃない。本当に笑ってしまうくらい幼い恋。
でも毎日泣くくらい真剣だった。そして今の心の種にもなってる。
今わたしは親だ。女の子と男の子の。
嘘なんて正直、一発で見抜けると思う。思春期の女の子の恋を発する顔は独自だ。きっと判る。
そう考えると母は知らぬ顔をしていたのだと思う。
それが今考えると、どれほどあり難かったことか。
今自分に誓う。
口は出さない、はさまない。でも心離さず、見守ろう。
それがきっと母親って仕事。