ちょっと前の話。
職場のある女の人が退社することになり、送別会を行うことになった。その人は僕もちょっとお世話になった人で、仕事のことをいろいろと教えてくれたことがある。
ちょうど1年ぐらい前から産休に入ってて、その後は復帰する予定だったんだけど結局そのまま退社することに決めたみたい。
その送別会では結構みんな盛り上がっててワイワイしゃべってた。時間になり、そろそろお開きってことで入社当時からずっと親しくしてた女性が花束を持って一緒に前に立ち、贈る言葉を言い始めると空気が変わった。
初めて出会った時のこと、仕事のこと、いろんなイベントのこと、泣きじゃくりながも最後まで言い切り、花束を渡した。周りの皆もウルウルしながらパチパチパチと拍手で場を盛り上げる。
そして最後の締めの言葉として、その退社する女の人が話し始める。泣きじゃくってた人とは違い、皆に感謝しながらも、これから先のことを見据えた力強い言葉を発してた。
「あぁ、この人はそういう人生を進むことにしたんだ。」
って、単純にそう感じた。
僕らは"企業"というひとつの集団で人生を共に歩いてる。その人はその集団に合流することもできたのに、あえてしなかった。
身近な人の、大きな決断。その人の人生の分岐を目の当たりにし、人生が変わる瞬間に立ち会った気がした。
はてさて、僕にはあといくつ大きな分岐が待ってるのだろうか。そしてその時、勇気を持って決断できるのだろうか。
今から悩んでも仕方が無いが、今日は人の身明日はわが身。
心の内にはしっかりと留めておく。
=退社された先輩へ=
選んだ先には、きっと青空を臨む向日葵のように明るい未来が待ってますよ。笑顔に満ちた良い家庭を築いて下さい。
お疲れ様です。お世話になりました。