今回は、京友禅の作家さん。
私達のご当地 名古屋の
名古屋友禅
は全行程をほぼ1人の職人さんが請け負うのとは対照的に、
京友禅は、やはり分業制。
この日は、色挿しの工程を見せて頂きました。
糸目(青花と呼ばれる糊で模様の輪郭が描かれていて、それが防波堤になって染料が輪郭から滲み出ない)が置かれている状態に刷毛で柄の色挿しをして行きます。
ぼかしたい時には、熱の当たり具合を調節してぼかす。
水分を自在に操る。
後に、
「蒸し」
の工程にて、染料を定着させる。
絹糸には、小さな穴が沢山空いているのだそうです。蒸す事によってその穴を広げて染料が穴に入りやすいようにする。
広がった穴に染料が入ると…いわゆる「染まる」という事なんだそうです。
「ミクロの世界。染色は化学ですよ」
聞けば聞くほどに、ワクワクします。
どんなに小さな範囲でも刷毛で挿す姿に、
「筆は使わないのですか?」
と、お聞きした。
「作業効率が悪いから使いません。でも、刷毛を使い熟すには腕がいる。今の若い人は、皆さん筆を使われます(笑)」
と、苦笑いされてました。
「面相筆ってヤツです」
学生以来の久しぶりに聞いた単語(笑)
「でも、しゃあないんです。刷毛を作る職人も居なくなってる。この刷毛を作ってくれてた職人も亡くなりまして…。したい仕事が出来なくなってきてます。」
手仕事には、必ず道具が付き物。
この道具を使う職人さんの事を考えて、ありとあらゆる工夫を凝らして作る能力もまた職人さん。
仕事の根底を支える尊い技術です。
何とか
ならないものかと、考えてしまう…。
