「人がいますよ…?」
「ふふっ、大丈夫だよ。
そういえば、なんだかtefeさんの唇甘いね」
「今日、甘い味付きのリップを塗ってきたから。」
え…、と、焦ったように、指で唇を拭こうとする彼。
私は、自分のハンカチで彼の唇を
しっかりこすって拭いた。
「これで大丈夫。」
「赤くない?
講演会で話すから、口紅が付いてたらまずいな。」
ジッと彼の唇を見て、大丈夫ですよと答える。
自分からキスをしてきたくせに焦る様子が可愛かった。
「本当にもう… 相変わらずラテン系ですね。
どうしてそんなに
日本人らしからぬ事ばかりするんですか…?」
照れ隠しでそんな事を言いながら、
私は少し早足で大通り方面に向かった。
彼はゆっくりついてくる。
最後の別れ際、彼は本当に申し訳なさそうな表情で、“今日は振り回してごめんね”と言った。
「いえ、会えて良かったです。
講演頑張ってくださいね。」
“今度またゆっくり会いましょう”と言う彼に、
私は肯定的な眼差しを向けて曖昧にうなづき、
それ以外彼を引き止めないよう、
もう行ってください、というように、
彼が進むべき道に向かうよう
手のひらを上に向けて、誘導するような仕草をした。
私は、“じゃ、また!”と言って、
彼を振り切るようにお辞儀をして
大通りを駅の方へ歩き出した。
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