彼と何度も一緒に来たホテルに入った。
初めてスローセックスの気持ちよさを仕込まれてしまったのもこのホテルでだった。
(スローセックスで感じまくったあと、
世界がガラッと変わって見えてしまうほどだった。)
いかにもラブホテルという感じではなく、1階ロビーにはいい感じのジャズが流れたりしているお洒落な場所だ。フロントも、まるで普通のホテルのようなコンシェルジュがいて、チェックインと鍵の受け渡しも正々堂々と行う。ラブホテルの淫靡な感じとはかけ離れた清潔感あふれる様子に、身の置き所がなくてアメニティグッズの棚などを見ていた。
エレベーターで部屋に入る。
抱かれたくてどうしようもない、という感じで来たわけではなく、良いレストランで食事をして
優雅に日本庭園をお散歩して、それだけでも満足だったのに
なんとなく彼に誘導されてホテルに来てしまった。
フロントは清潔感がある爽やかなしつらえだったが、部屋は明らかにラブホテルだ。
壁紙がお洒落なニュアンスのある黒と紺の中間色で、いかにも大人向けの空間という感じだった。
「またこうなっちゃったね」
「えっと…、まず休憩しましょう。たくさん食べた後だから、休憩。」
テレビをつけると、ここから離れた地域の地元ニュースが流れていて、新しくできた水族館の様子がレポートされていた。
北海道でもないのに、クリオネも展示されているのだそうだ。
「あ、僕ここ行ったことあるよ。街全体も良かったなぁ。」
「そうなんですね」
私は彼がSNSに載せていた家族写真を思い出した。
そのことには触れず、わざとテレビを真剣に観た。
彼は私の手からリモコンをとって、テレビを消した。
「えっ、テレビ観てたのに」
「テレビなんかいいからキスしよう?」
ベッドに腰掛けた状態でキスに応えた。
なんの前置きもない、食事だけという話と違う、そんなことを一気にすっ飛ばしたシチュエーションなのに、私の身体はそのままストレートに反応してしまった。
彼は服の上から私の上半身をまさぐった。
普段はすぐに全裸にしたがる彼にしては珍しい。
私が気乗りしていないと思ったのか、上半身の服をまくってブラジャーを引き下げて胸の先端をだして弄ってきた。
そんなことする必要なんてないくらいに既に身体は反応していたけれど
彼が着衣のままでそういう前戯をするのは珍しいので
されるがままになっていた。
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