大人で矯正をやっている人たちのブログなどを見ているとある共通点に気がつく。それは既婚者が多いということ。それは経済的余裕があることと、恋愛とは関係ない生活を送っているからなのではないかと推測する。
もちろん独身で矯正をやっている女性もいる。しかし、彼女たちもまた実家暮らし(経済的余裕がある)で年齢も20代(結婚にまだあせらなくてもいい年齢)のことが多い。
矯正は恋愛を遠ざける、というのは真実ではないが、ある程度はあたっていると思う。
ファッション誌のエディターをやっているN女史はF1層をはずれてしまった35歳である。港区の高級マンションにすんでいて、仕事が好きで、当然職業柄ファッションフリーク。顔の半分以上がかくれるどでかいサングラスをかけて登場した。
そんなN女史であるが、会うと会話の大半が結婚ネタである。N女史は独身なわけで、現在のところ恋人もいない。つまり、結婚ネタと言うのは将来の相手はどこにいるのか、というようなこと。パーティや仕事を介して知り合った男性とデートをした話などを聞くのだが、彼女から聞かされるデートの相手は毎回違う人物であり、しかしどれも彼女にとっては夢中になれるような相手ではない。そのため常にスタンバイ状態で次の候補を探している。
結婚の次に話題になるのがアンチエイジングである。彼女の中ではやっている美容とダイエットに関する情報を聞く。 「このままでいるとただ老いていくだけ」と彼女は美容と体型維持に力をいれているわけだけれど、それならばと私が思ったのが歯並び。彼女はがっつりとした八重歯の持ち主なのだ。いくら肌がきれいでも、スタイルがよくても、歯並びが悪いとすべてが台無し、というのが矯正をはじめた私の価値観なので、「歯ならびもなおしちゃえばいいのに」と言うと、N女史の返答が「私には時間がないの」である。
女35歳。矯正器具を四年間もつけている時間はない。それよりもすぐに恋愛をして、結婚したい。矯正は恋愛を遠ざけるというわけだ。
実際、矯正をしていると恋愛はできなくなるのか、というとそれは違う。本人が思っているほど周りは気にしていないものだ。矯正をしているからという理由で、恋愛対象外になるのならそんな男性こそお断りだ。
しかし、しかしである。
矯正器具はよくても、歯に食べ物がつまっている状態。これはどうだろうか。
もはや学校では知り合えないし、会社でも出会いが無い30代独身女性となると、男性と知り合う機会は知人の紹介や合コンなどであり、もし気になる異性がいなのならその後デートをするのが当然のこと。
デートと言えば食事はつきものだ。しかも、ただ食べるだけではなくて、デートにおいてはゆっくり時間をかけて会話を楽しみながらやるものである。
矯正をやってみてはじめてわかったが、この器具には相当大量の食べ物が絡まりつく。口に入れた物の1/5は歯についているのではないかと思ったぐらいだ。
食べ物の詰まりを気にしていては、男性ににっこり微笑みかけることなど到底不可能だ。舌の先で挟まった食べ物のを取ることだってできるわけがない。トイレに何度も立ってうがいするのも恥ずかしい。
矯正期間は友人と食事だって気が重いのに、デートでなると絶対に無理である。わざわざ汚い状態を見せつけることになるわけで、ふられることは覚悟だろう。
矯正をすると恋愛の機会が減るというのはこういうことだろう。
食事ができないのでデートに行けない。
そのためチャンスを失ってしまうということ。
大人で矯正をやっている人のブログを見ると、既婚者が多いような気がするのはやはり「デートに行く必要がない」からだと思う。
歯にほうれん草が挟まっていても、男性から「すてき」と思われるような女性であれば関係の無い話かもしれないけど。