大きな三日月さま | 不思議な生き物「テドゥウ」の話・・・≪【童話】≫・・・

不思議な生き物「テドゥウ」の話・・・≪【童話】≫・・・

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よろしくぅー

大きな三日月様




しんちゃんはお星様が大好きです。


ある日

おじいさん夕焼けを見ながら帰っている時でした。

海にしずんだお日さまの

赤い影がお空の雲に映って真っ赤です。


アキアカネのむれが土手の上にいっぱい飛んでいます。


その向こうに(よい)の明星(みょうじょう)がとても明るく光っています。

その上には、黄色くてほそぅいほそぅい三日月

光っています。

てどぅうのブログ-三日月0
しんちゃんは、

きれいな三日月を見ながら

おじいさんと手をつないで歩いていました。

だんだん暗くなるお空には、少しずつお星様がふえてきています。


てどぅうのブログ-三日月1

しんちゃんは、

宵の明星を見て

「いちばん星 みぃつけたぁ」

と、歌いながら歩いていました。


しばらくするとお月さまの近くに赤い星が見えてきました。

しんちゃんは、おじいさんに

「あの星は何という星」

と聞きました。

するとおじいさんは、

「ああ、あれは、赤いから火星かな」

とおじいさんがこたえた時でした。


お月さまのあたりからサァーっと

ひとすじの流れ星が流れました。


てどぅうのブログ-三日月2


「わぁー流れ星だぁ」


「きれいだねぇ」

「ねっ。おじいさん。流れ星はどうしてできるの」



「さぁ。どうして流れるのかなぁ。しんちゃん。調べてごらん

「やだ。めんどうだもん」


この会話を聞いていた者がいました。

二人の頭のずっと上で姿を消して飛んでいるテドゥウです。



テドゥウとは、リスに似ていますが、手が長く羽が生えていて人間の子どもを守る不思議な生き物です。



テドゥウは神通力(じんつうりき)を使ってしんちゃんのこれからを見てみました。

何日たっても流れ星のことを調(しら)べようとしません。

それどころか、新しいものや不思議(ふしぎ)に思った子はすぐ近くの人に聞きます

とても良いことなのですが、自分で調べようとしないのです。


そこで、テドゥウは、夕焼(ゆうや)けの終わった真っ暗(まっくら)空のお月さまを少し大きくしました。

西にしずみかけるお月さまは、もともと大きく見えるのですが、

大きくなったお月さまを見て、しんちゃんは、どうして大きく見えるのだろうと、また不思議に思いました。


そして、また、おじいさんに、

「ね。あの月大きくなったね。どうして」

と聞きました。



おじいさんは、

「どうしてかわからないなぁ。

しんちゃん。

調べて教えてくれないか」

と言いました。

実は、おじいさんは知っていたのですが、だれかが耳もとで

「教えちゃダメ。自分で調べさせましょう」

という声が聞こえたのです。


おじいさんも、何でも聞いてくるしんちゃんに

いつもこたえていたのですが、

そろそろ本などで自分から調べてほしいと思っていたところでした。


しんちゃんは、

「えぇ !   いやだな」

と思ったのですが、

おじいさんに「教えてほしい」と言われて、

いつも教えてもらっているおじいさんに教えることができる。

と思うと、自分で調べようという気になったのでした。


はるか空の上のテドゥウが神通力で見てみると

何日か後のしんちゃんが、

図書館で星の本を見て、いろいろ調べていました。


テドゥウは、何度かうなづくと、安心したように山に帰っていきました。


てどぅうのブログ-三日月3


おじいさんが,ふと振り返ると,リスのような生き物がおじいさんに手を振って山へと飛び去っていくのが見えたような気がしました。

そのあとには,無数のお星様がいっぱいまたたいています。

しんちゃんとおじいさんは,手をつなぎながらお家に帰っていました。


おしまい


カットはポックルさんです。