米朝首脳会談が近づくにつれて、新聞記事のなかで "CVID" という単語が目につくようになりました。完全で、検証可能で、不可逆的な(核放棄) を意味する Complete, Verifiable and Irreversible Denuclearization の頭文字からなる略語です。

 

朝鮮半島の非核化に向けた絶対条件として、アメリカが北朝鮮に要求していた CVID でしたが、当初の強硬姿勢は徐々に軟化して、6月12日の米朝首脳会談終了後に発表された 共同宣言(Joint Statament) では、CVID ならぬ "CD" になっていました。3番目の "the DPRK commits to work toward complete denuclearization of the Korean Peninsula." という部分です。

 

 

ただ、この共同宣言の第2パラグラフには "President Trump committed to provide security guarantees to the DPRK,..." とあり、米国という国家組織ではなく "トランプ大統領” が、金体制ではなく "the DPRK(the Democratic People’s Republic of Korea:朝鮮民主主義人民共和国)” に安全保障を与える、となっているので、どっちもどっちという感じがします。

 

米朝首脳会談の第1ステージは二人の "笑顔” が印象的でしたが、第2ステージではどんな表情が見られるのでしょうか。

 

ちなみに、Merrian-Webster Online Dictionary の Trend Watch で 2018.6.12 に一番検索が多かった単語は epochal でした。”Trump and Kim: Summit Was 'Epochal' という見出しがついていますが、本当に 「画期的」 であったかどうかは "will need to be verified"、これからの検証を待つ必要がありそうです。