チューターの武岡です。
遅ればせながら、この第4フェイズを振り返らせて頂きます。
私はこのフェイズで初めてTEDICに参加しました。三か月弱の間に東北の現状を垣間見、多くの子ども達やチューターの方々と関わることで自身の現実を改めて知ることができました。
現地を訪れて未だ傷跡の残る市街地や、細切れになった堤防を隔てて海に臨む集落を目の当たりにして感じたことは、彼の地に残る「影」でした。理不尽に日常を歪められた現地の方々が、関東でぬくぬくと生活している自分に対して、感謝の言葉を掛けて下さる。この現実は、私にボランティア活動の重さを教えてくれました。私が感じた「影」は、ボランティアに取り組む自身に対する戒めと言えたでしょう。
一緒になって勉強に取り組んだ子ども達からも、「疑問を解決する」ということの難しさを教えてもらいました。子どもの疑問を解決するためには膨大な知識が必要であることを思い知りました。自身の無力を自覚できたことは、大いなる収穫であったと感じます。
他のチューターの方々とのミーティングは、常に新しい見識を吸収できる場でした。子ども達の課題や、教師としての在り方を討論し、自身が持っていた考えが未熟であるという現実に何度も直面しました。しかしながらこの挫折があったからこそ考えを深化することができたのではないかと思います。
TEDICで得た経験は、これまでにない貴重なものとなりました。この経験を生かせるように、これからも修養に励んでいく所存です。最後になりましたが、この数か月間はチューターや事務局の方々をはじめ、多くの方にお世話なりました。本当にありがとうございました。
願わくば、微力ながら今後も活動に参加し、東北と子ども達のために力を尽くすことができればと考えております。