第4フェイズを振り返って【星】 | NPO法人TEDIC 公式ブログ「活動報告」

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NPO法人TEDIC(テディック)東日本大震災での被災や、貧困・虐待・ネグレクト・友人関係のつまずきなど様々な事情の中で生きている子ども・若者を、「学習支援」や「フリースクール」、「子ども食堂」などを通じて地域の力で支えるNPOです。

 こんにちは!チーム石巻の星です!

 第4フェイズから参加したTEDICの活動。石巻から初のチューターとしての意味合いは強かったように感じています。3か月間はあっという間に終わってしまいましたが、本当に充実していました。

 活動に参加する前、私はあの震災で石巻の内陸で被災しました。被害が少なかったので当時は何かをやらねばと瓦礫撤去のボランティアに参加したことはあるものの、それもほんの数回で自分の日常に戻ってしまいました。…後から思えば、「自分は何もしていない」という後ろめたい気持ちを隠すための行動だったのかもしれません。

 長い春休みが明けて大学が始まっても、被災地石巻にいながら私は何をするわけでもない、ただ教職課程を履修する大学生でした。
 同じ教師の道を目指し、夢を深く語りあえるような友達は少なく、ただカリキュラムをこなして免許を取るだけのために大学に通う毎日。

 そんななかでも心のどこかで多くのことを後悔し、悩んでいました。私は先生になるために大学を選んだのに、このままでは免許を取ったらそこで終わってしまう。石巻が復興のために歩みだしているのに私はこのままでよいのか。でも何をすれば…。
 そうして自分が変われるきっかけを待っていました。そんなある時TEDICの活動に触れる機会があり、私は迷わず参加を決めたのです。


 今まで勉強を教えたという経験がなく、不安だらけの活動でした。はじめは話してもらえるように生徒の心をつかむにはどうしたらいいかなとか、生徒のペースを見極めたりとか、いろいろ考えながらとにかく必死で教えていました。
 私がこの場所でできることは、教師の卵として子どもたちのサポートをすることだと考えながら。

$NPO TEDIC

 ただ必死で教えていただけのはずが、いつの間にか生徒に向き合う自分の姿があり、生徒それぞれの顔を思い浮かべては「あの子は私が教えてちゃんとわかってくれたかな。次は何を持ってきて勉強するのかな」と活動のない日でも気に掛ける自分がいました。
 このことが個に応じた指導をする基本。生徒に対する大事な姿勢だと。教師としては当たり前のことかもしれませんが、身をもって実感しています。

 一緒にいるチューターは皆同じく先生を目指す人ばかりで、一人一人が明確な意志を持っていました。みんなしっかりしているので、見習うことばかりでした。

 その中で活動した3か月は、それまで足踏みしていた私を一人の人間として、教師を目指すものとして大きく前進させてくれました。チューターのみんな、生徒のみんな、TEDICに関わり活動を支えてくれていた多くの方々には本当に感謝しています。

 現在、TEDICの石巻支部にあたるチーム石巻では活動が始まったばかりです。定期ミーティングのはまだまだ形ができておらず、これからも自分たちの力を伸ばせるように考え続けなければなりません。活動で得た経験を一つ一つ大事にしながら石巻で子どもたちにできることを実行していきたいです。

 明日が今フェイズ最後の出張授業、最後の瞬間まで生徒らには全力でぶつかってこようと思います!

チーム石巻 星友莉恵