第3フェイズを振り返って【豊島】 | NPO法人TEDIC 公式ブログ「活動報告」

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NPO法人TEDIC(テディック)東日本大震災での被災や、貧困・虐待・ネグレクト・友人関係のつまずきなど様々な事情の中で生きている子ども・若者を、「学習支援」や「フリースクール」、「子ども食堂」などを通じて地域の力で支えるNPOです。



TEDIC第3フェイズに参加したチューターの豊島です。第3フェイズを振り返りたいと思います。

初めはただただ不安でした。私に学習支援ができるのか?私には体験したことのない辛い体験をした子どもたちは今どんな思いなのだろうか?

実際に現地に行くのが第3フェイズの中でも遅いほうだったので、毎週のミーティングで現地の子どもたちのことを聞くのに必死でした。しかしミーティングをしていく中で気づかされたことがありました。それは、私たちはただ勉強を教えるだけのために行ってるのではないということ。私たちと関わって少しでも震災の傷を和らげられたら、笑顔が増えたら、と思いました。

実際に現地に行ってみると、震災から1年が経とうとしているのにまだ津波の爪跡が多々残っていました。東京で暮らす私たちにとってはいつの間にか月日が経ち、震災のことを忘れかけている部分もあったと思います。しかし現地に行くことで、これは忘れてはいけない、今後も伝え続けていかなければいけないと強く思いました。

子どもたちと関わってみると、学習意欲が高くとても素直な子たちでした。被災地だからといって特別何か違うなどありませんでした。会う回数が増える度に増える笑顔。とても嬉しかったです。自分の好きなこと、最近の出来事をたくさん話してくれて、一緒に笑い、温かい気持ちになれました。

この第3フェイズに参加して、当たり前と思っていて気づいていなかった人の優しさ、温かさ、感謝の気持ちを再確認することができました。また、毎回のミーティングでたくさん考えた教師について。私は小学校の頃から誰にでも優しい先生になりたいと漠然と思っていました。しかし実際はそんなに甘くないこと、簡単にはできないことを思い知らされました。自分の考えが甘いと知ると同時に、自分にとっての教師像や子どもに対しての考え方が明白になっていき、ミーティングの度に学ぶことばかりでした。ここで学んだことは決して無駄にせず、必ず将来に繋げていきたいと思います。TEDICに参加できて本当によかったです。TEDICの活動に関わってくださっているたくさんの方々、皆様に感謝です。本当にありがとうございました。

豊島杏希