最後の分子標的治療が終わった。
初めの抗ガン治療の時に担当してくれた
看護師さんについていた新人の看護師さんが
最後の分子標的治療の担当だった。
ちょうど1年と1か月。
彼女も一人前。
癌病棟は1か月後から
リノベーションに入るという。
今までは3人部屋で一人1台ベッド
を与えられての点滴だった。
リノベーションでは病室の壁を
全部取り払い、簡易ベッドになるそう。
私が抗ガン治療をしていた時は、
治療中に温かい食事が出た。
翌年からはお昼ご飯は
サンドイッチの入った紙袋を治療前に
渡されるようになった。
癌患者の増加と経費節減のためである。
オーストリアの一般的な
非自営業者が加入する健康保険に
入っている場合
保険医での診察費は全額保険が
支払う。
公立病院での診察も同じ。
公立病院に入院する場合は
わずかな自己負担がある。
薬代も保険が認める処方薬は、
2023年は一律6.85ユーロ。
これは年々10~20セントほど
上がっていて私が治療していた頃は、
6.2ユーロだった。
例えば、抗ガン剤の点滴24時間後に
白血球を増やす注射をしなくてはならない。
ドクターから処方箋をもらい、
薬局で注文し、自宅で自分で注射する。
その注射はプライベートで買うと
1000ユーロ(14万円)。
それが自己負担6.2ユーロ(860円)
なのである。
もちろん給料から引かれる保険料は
少なくない。従業員も雇用主も
約20%の社会保険料(健康、失業、年金、
雇用主のみが損害保険)を支払う。
変な表現だが
「安心して病気になれる社会」
というのは大事なことだと思う。

