最後の分子標的治療と健康保険 | ドイツ語圏生活25年

ドイツ語圏生活25年

あっという間に1/4世紀。
楽しいことも、つらいこともいろいろあったなぁ。
忘れる前に記録しておきます。
書こうと思ったきっかけは乳がん闘病。
辛さもうれしさも分かち合えたら、
私の経験が何かの参考になればうれしい。

最後の分子標的治療が終わった。

 

 

初めの抗ガン治療の時に担当してくれた

看護師さんについていた新人の看護師さんが

最後の分子標的治療の担当だった。

 

ちょうど1年と1か月。

彼女も一人前。

 

癌病棟は1か月後から

リノベーションに入るという。

今までは3人部屋で一人1台ベッド

を与えられての点滴だった。

 

リノベーションでは病室の壁を

全部取り払い、簡易ベッドになるそう。

 

私が抗ガン治療をしていた時は、

治療中に温かい食事が出た。

 

翌年からはお昼ご飯は

サンドイッチの入った紙袋を治療前に

渡されるようになった。

 

癌患者の増加と経費節減のためである。

 

 

オーストリアの一般的な

非自営業者が加入する健康保険に

入っている場合

保険医での診察費は全額保険が

支払う。

公立病院での診察も同じ。

 

公立病院に入院する場合は

わずかな自己負担がある。

 

薬代も保険が認める処方薬は、

2023年は一律6.85ユーロ。

 

これは年々10~20セントほど

上がっていて私が治療していた頃は、

6.2ユーロだった。

 

例えば、抗ガン剤の点滴24時間後に

白血球を増やす注射をしなくてはならない。

 

ドクターから処方箋をもらい、

薬局で注文し、自宅で自分で注射する。

その注射はプライベートで買うと

1000ユーロ(14万円)。

それが自己負担6.2ユーロ(860円)

なのである。

 

もちろん給料から引かれる保険料は

少なくない。従業員も雇用主も

約20%の社会保険料(健康、失業、年金、

雇用主のみが損害保険)を支払う。

 

変な表現だが

「安心して病気になれる社会」

というのは大事なことだと思う。