腸内細菌のお話②からの続きです。
今日も引き続き菌のことを。
調べると、面白い。
菌にはまっております。
厚生労働省のHPを見てみると、腸内には1000種類、100兆個も生息しているんだそうです。
前回は、善玉菌、悪玉菌、どっちでもない日和見菌がいるというお話を記事にしましたが、
今日は
実際にどんな個性を持った菌がいるのか調べてみました。
たくさんありすぎて、調べれば調べるほどドツボにはまっていきそうな感じですが、
自分へのメモとして、代表的な菌について色々書かれている記事をまとめて見ました。
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《腸内細菌の代表的な種類》
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【ビフィズス菌(ビフィドバクテリウム属)】(善)
善玉菌。ビフィズス菌は、ビフィドバクテリウム目ビフィドバクテリウム科ビフィドバクテリウム属に属する菌の総称。花粉症などのアレルギー緩和や、悪玉菌の増殖抑制に働くといわれている。アジアの子どもは欧米に比べビフィズス菌を多く保有。
【フィーカリバクテリウム属(大便桿菌)】(善)
善玉菌の仲間である酪酸菌に分類。花粉症の人は腸内フローラにフィーカリバクテリウム属の細菌が少ない。
フィーカリバクテリウム属の細菌はビフィズス菌と相関関係があり、片方が増えるともう片方も増えてくる傾向。この菌は酢酸を消費して、健康に有益な酪酸を産生するため、次世代のプロバイオティクスとしても期待されている。
【コプロコッカス菌(大便球菌)】(善)
善玉菌の1種である酪酸菌に分類される。長寿菌の一つと考えられている。うつ病の人はコプロコッカス菌とディアリスター菌が枯渇しているという研究結果もある。
【アッカーマンシア属】(善)
近年注目されている細菌らしく、やせ型の人の腸内に多く存在する。全身の抗炎症作用があると考えられている。この細菌は通常はヒトの消化管に 3-5%存在し、肥満の場合にはこの比率が低下するとのこと。また、同菌を肥満マウスに注入したところ、体脂肪量が半減していたという発表もある。
奄美群島の長寿者の腸内フローラは多様性に富み、とくにビフィズス菌、アッカーマンシア属、メタノブレビバクター属という3つの腸内細菌が、全国の長寿者たちと比べてとくに多く棲息しているという話。アッカーマンシア属は、国際的な大会で活躍するようなアスリートの腸内に多く発現しており、運動直後の炎症を抑える働きも担っているらしい。そしてビフィズス菌と同じように、短鎖脂肪酸も作ってくれる。
アイルランドの論文に、アッカーマンシア属はプロのラグビー選手の腸内フローラから特徴的に多くみつかったとある。一方、糖尿病などメタボリック症候群の患者さんには、健康な人と比べ、この細菌がとても少ないという比較研究もある。
【クロストリジウム菌】(悪 でも一部善?)
一般的には病気の要因となるウェルシュ菌と並び2大悪玉菌といわれているが、全く悪かというと善の働きをもつところもあり、謎の多い菌。クロストリジウム菌のうち17種を混合し、マウスに与えると、炎症が抑制され、腸炎や下痢が抑えられたという結果もある。本当に悪か善かを判断できないという、個人的には興味深い菌。酪酸菌でもある。
【プレボテラ菌】(日和見)
食物繊維の分解に寄与し、炭水化物や繊維を多く摂る人に多く存在するといわれている。大麦を多く摂る人に多く存在し、血糖の上昇をゆるやかにするということも最近報告されているらしい。
穀物や野菜、豆類などの食物繊維を多く食べる人やベジタリアンに多い。
ただし、多すぎると弊害もあるようだ。真偽は未だ不明。新型コロナウィルスがプレボテラ最近に感染すると、過剰免疫反応が起こり肺を後輩させしに導くという説も出てきている。実際に、高齢者や肥満者、関節リウマチ患者にはこの最近が多いという話もあるので善か悪かを判断するのが難しい菌の一つ。
興味深い話としては、プレボテラ型の女性では、ネガティブな画像を見た時に、苦悩や不安などのネガティブな感情を強く感じるそうだ。感情の制御や短期記憶に関わる海馬などの領域が小さく、活動レベルが低いことなどがわかっているとのこと。生息数が多い菌で性格も影響されるというのは驚き。
【バクテロイデス菌】(日和見)
善玉菌を好む日和見菌。
数々のメディアでも注目されている菌。食事を餌にして短鎖脂肪酸を産生し、この短鎖脂肪酸が脂肪吸収抑制や、筋肉に作用し脂肪燃焼する役割があるといわれている。また、腸の動きを活発にし、便秘解消にも寄与すると考えられている。実際、肥満者にはバクテロイデス菌の存在割合が少ないという報告も。
バクテロイデス型の女性では、ネガティブな画像を見せられても、ネガティブな感情を感じにくいらしい。(プレボテラと反対)
また、問題解決と情報処理を行う脳の領域・前頭葉と島、そして記憶を保存する中枢である海馬もより大きく、活発に活動していたことなどが報告されている。
【ルミノコッカス】(日和見)
雑食と関係があり、元々日本人に多かったタイプだったが、現在ではこのタイプの人はかなり少ないという話。
増加すると糖や脂肪の吸収を促進し、脳梗塞や心筋梗塞を起こしやすくなることが報告されている。
【ブラウティア菌】(善)
ヒト腸内における最優勢菌のひとつで、高齢者や糖尿病、肝硬変、大腸がん、乳がんなどをはじめ種々の疾患の患者腸内で減少していること、本菌による感染症の報告がないこと、などからも有用菌(善玉菌)のひとつと考えられている。日本人の腸内では、欧・米・中国等の外国11か国の人々と比較して、本菌を含むブラウティア属が優勢であることが報告されている。また、日本人の食生活(和食)の特徴として麹を含む食事が多いが、麹に含まれるグリコシルセラミドを摂取させたマウスの腸内で増加することが報告されている。
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代表な菌だけでもこんなにも。
菌も色々ありますね。
しかし。。。
乳酸菌って言葉、一個も出なくない?
なんなんだ???
調べました。
乳酸菌、とよく言われるのは乳製品や炭水化物などの糖を分解して作る菌のことで、ビフィズス菌もこの中に入るようです。
他にも、ラクトバチルス属(乳酸桿菌/にゅうさんかんきん)、ラクトコッカス属(乳酸球菌)、ストレプトコッカス属という菌種があります。
腸内細菌のお話②でも少し触れましたが、
ここ数年では、乳酸菌の他に酪酸を作り出す「酪酸菌」という菌も注目されているみたいです。
酪酸菌は、善玉菌が住みやすい環境を作る手助けをするようです。
なんとなんと、酪酸菌が多く生息する腸内環境だと、
新型コロナやインフルエンザなどの感染細胞をも攻撃するそうな。
肺炎などあらゆる炎症を抑える効果もあるとのこと。
それだけでなく、食物アレルギーやうつ病などの改善も期待できるんだそうです。
酪酸には、脳機能に必要な脳由来神経栄養因子BDNFを増やしたり、脳の炎症を抑制したりする働きがあることがわかっており、これが、うつ病の抑制や脳機能改善に繋がっていると考えられています。
酪酸菌、すごくないです?
酪酸菌を増やすにはネギや玉ねぎ、にんにく、ゴボウなどのフラクトオリゴ糖を多く含む食物繊維やぬか漬けなどの摂取で取れるとのこと。
菌は善玉だけを増やせばいいというわけではありません。
最近、世の中ではダイバーシティということが大変重要視されつつありますが、腸内環境も同じく、健康を保つ上で非常に重要なのは、偏った善玉菌を増やすのではなく、腸内に多様な菌を生息させることがポイントだそうです。
まさに、人間界の縮図。
腸内は、地球と同じ環境だと言っても良いかもしれません。
感動を覚えます。
そして、最後に肝心の自閉症スペクトラムの改善が期待できそうな(=脳と密接な)腸内細菌をざっとまとめて見ます。
・バクテロイデス・フラジリス菌(通称『ヤセ菌』とも言われる日和見菌。増えすぎると大腸ガンの危険もある)
・ロイテリ菌(ラクトバチルス・ロイテリという乳酸菌)
・フィーカリ・バクテリウム属など酪酸菌を産生する菌
・ビフィズス菌
さて、この数々の菌をどう摂取するか。
『シンバイオティクス』という腸活の方法がオススメだそうです。
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『シンバイオティクス』とは。。。
善玉菌そのものである「プロバイオティクス」と善玉菌のエサである「プレバイオティクス」を一緒に摂る方法
『プロバイオティクス』ー乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌の微生物が含まれているものを摂取。
具体的には、ヨーグルトやサプリ、納豆、ぬか漬けなど。
『プレバイオティクス』ー善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を含む食品の摂取。
具体的には、キャベツ、玉ねぎ、ゴボウ、芋、海藻類、キノコ類、果物など。
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色々調べて見て、ようやく概要がつかめてきたという感じ。
(腸内細菌のお話④に続きます)