マイケル・ジャクソン50歳だったんですね。
ものすごい50歳ですね。
THIS IS IT と、リハーサルだけで映画化できるくらい、ものすごいツアーが幻になったわけです。
お客さんが『現実の世界を忘れて楽しめるように』、こんなスーパーパフォーマンスを予定してたんですね。
むしろ、メイキング映画みたいにされたことで、ドキュメンタリーみたいで、いろんなことを知ることができます。
すこしでも世に出ることで、苦労したスタッフさんやお金出した人たちも、素すこし報われるなら、それもよいのかと思います。
亡くなったマイケルは不本意かもしれないけど・・・。
でも、どんなにプラチナチケットを買って素晴らしいショウを見せられても、少なくとも僕は『現実を忘れてしまう』ことは出来ないです。
一瞬、夢の世界にいても、すぐに戻ってしまいます。
このあたりが、ブレヒトやボワールと決定的に違うわけで、こちらは『現実を考えてもらって、変えるために』提供するパフォーマンスなんですね。
根の深いところで悩んで苦しんでいる人にとって、解決のきっかけになるような芸術も、価値あるのよ。たとえ流行らなくても。
ハッピーなとき、平時に楽しめるだけ楽しめる娯楽も貴重ですけど、こんなMJの域にはだれも届かないですよ。