マロニエ王国の七人の騎士(4)【ネタバレ注意】感想2巻 | Mictlan

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ミクトランは、アステカ神話において九層目にある最下層の冥府であり、北の果てにある。

「マロニエ王国の七人の騎士」

岩本ナオ 月刊フラワーズ連載中

 

新刊が出るたびに1巻から読み直したくなる本作、令和のFSS(Five Star Stories)と勝手に名を付けました。

自分用メモで公式見解ではない考察を含みます。

以下、感想というか気づいたことメモ。これを読んでもあらすじはわかりません。

最新巻までのネタバレ全開なので、ネタバレを好まない方は以下読まないようにお願いします。

 

【2巻】

・6ページ エリーと乳母様の会話を聞いてしまった眠くないが無言で立ち去る。

 →資料をたくさん抱えているところから想像するに彼は城代の仕事を手伝っている途中。この会話を聞いてしまったその足で、城代に「結婚できなければ死ぬ」と脅しに行ったのでは? と妄想すると楽しい。

 

・25ページ エリー「自由な時間……」

 →この回想シーンはどこをリファーしているのかピンとこなかったのだけれど、あえて言うと上記6ページの乳母様に怒られているところと髪型や服が似ている。

回想シーンのセリフ「どうせいつかは結婚しなきゃいけないんだし」→「自由な時間なんて限られている」→そこから「できる時にできる事をしておかねば」という意志が生まれ、「この国で強い奴は誰?(いざというときのために確認しておく)」というミカ隊長への質問になったのかな?と、こじつけで想像してみる。

本作が令和のFSSと言われる所以(注:自分しか言ってない)の一つに、思わせぶりな回想や、途中で途切れる(「カミーユ! 貴様は俺の……!」的な)セリフが、結局どこに繋がっているのかがわかりにくい箇所がところどころ存在する点がある。特に3巻くらいまではその傾向が顕著で、刊数が進むにつれ「何のことこれ?」という戸惑いは減ってくるような気がします。

 

・31ページ ミカ隊長「?耳当て? そんな子いました? 後で他の者に聞いてみますね」

 →表情から嘘をついてしらばっくれているのかと思ったけれど、2巻最後のエピソードを読むと、彼には本当に見えていないようだ。

 

・38ページ カステヘルミ「教会で大司教様と女王が何の話をしてるのか聞いてきてもらいたいの」

 →何の話をしているのかの答えは103ページ「女王は昨日 大司教様に何がおこっても騎士長様を期日通りに出国させるようにお願いしてたのよ」
 

・44ページ 城代「君がここから見えてほしかった隣の国はどの国だったのかね」

 →3巻64ページ

 

・56ページ「天文台の一番奥にある 王配様が女王様に贈った世界で一番大きな結婚指輪です。」 これって結局何なのか、まだ明らかにされていないはず。

 

・92ページ ペレグリナスがエリーに対して「髪の毛切っちゃったの? 自分で? きれいな長い髪だったのに」

 →エリーが自らの意志で小姓のような短い髪型をして騎士を目指したことについて、何か今後エピソードがありそう? そういえばエリーの母親は出てこないが他界したのだろうか。

 

・121ページ 王配ロロ「君は……そうだなあ……もう少し大人にならなきゃダメだね。急げばまだ間に合うよ」このセリフが何を指しているのかよくわからない……。

 

・122ページ 王配ロロ「名前さえわかれば 生まれた国から地域 先祖の名前までわかったりするからね」

 →バリバラが子供達の名前を適当につけたり(1巻)、暑がりやが訪問者にヒンヤリというあだ名を適当に付けたり(3巻)するのとコンセプトが真逆な発言なので、【名付け】に関し、何か今後に繋がる伏線があるのだろうか?

 

・135ページ 王配ロロ「ほら 最初の予定通り騎士長君と「彼女」を教会で会わせてあげるのをセレモニーの目玉にしようよ」 彼女とは、エリー? ロロの発言は脈絡がよくわからなくて、読んでいてちょっとストレスがたまる……。

 

・167ページ 謎の男/訪問者「待って 夜は僕の……」←これこれ、「カミーユ! 貴様は俺の……!」的なやつ。ジェリド、カミーユはお前にとって結局なんだったんだよ!40年間ずっと気になっているよ!