意識の先、夢の手前 雨雲が空を埋め尽くして雨を降らていた。世界を灰色にしているにも関わらず、僕の気持ちは日向ぼっこをしているような心地だった。あちこちで様々な色が僕に訴えかけるでもなく、そこにあった。陽が沈んでも関係なくその景色は続くのだと思っていた。 夜、ベッドの上で目をつぶって早く意識を飛ばそうとすればするほど、昼に見た景色が鮮明に思い出されてくる。目をつぶっていても、目を開けていても変わらない位、見えるのだ。 早く逃げたい一心で心を落ち着けようと大きく息を吐いてみるが効果はない。「ああ、僕らしく自然に生きよう」 そう思った瞬間、意識の先の住人が僕をそちらの世界へと案内してくれた。しかし今日も夜は変わらずやってくる。