東京シューレというフリースクールがどのように誕生し、現在どのような活動を行っているかが書かれた本である。
そもそも「フリースクール」とはなんであるのか?スクールと名はついているが、それは正規の「学校」とは違う。日本では学校教育法第一条で「学校」というものが規定されている。では正規の「学校」がある中で「フリースクール」がなぜ誕生してきたのか?
その背景をこの著書では次のようにまとめられている。
「近代学校は、大量生産の工業化社会にみあった教育を国家の必要から展開する場としてつくられ、制度化されていった。一定の場所に通い、決められた時間、決められた内容をこなす場所である。(中略)そこでは教師の権力は強く、子ども・若者は生徒として、素直な服従が期待される」
「一人ひとりの個の尊重を重要視する人からみれば、国家・社会が求める人間像を要求され、自分を押し殺しているのが見え、あるいは、荒れる子を前に思い悩む。そこでオルタナティブ(もう一つの、独自の)な学校や教育のあり方が模索されることになる」
このような背景の元、模索された形として「フリースクール」が誕生していくことになる。
「フリースクール」に通う子ども達は不登校の子ども達が多い。しかしこの本を読んで、その中で子ども達が活動する様子などを想像するに、今まで僕がイメージしていたものと違ったモノだった。子ども達が自発的に学校を作り上げていっているのである。
僕が感じたのは正規の学校というシステムが既に限界点に達しており、そこに拒否反応を示す子どもの感覚はむしろ正常なのではないだろうかというものであった。教育を考える上でこの視点からも見てみる必要性を感じている。