思考のカノン | 行く河の流れ

行く河の流れ

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。

 「誰の声なんだろう・・・」
 頭の中で鳴り響くこの声の主は誰だ
 本を読んでいる時、書かれている文字を目で追いながら頭の中でその文字が音声化され誰かが読んでいる。自分の声ではない誰かが。同じように考え事をしている時、頭の中で考えたことが考えたとおりに音声化されている。自分の声ではない誰かの声で。
 この声はいつも僕の頭の中で鳴る声だが、誰の声か分からない。僕自身の声ではない気がする。かといって、どこかで聞いた全く他人の声でもない気がする。いつも不思議に思いながらも今日もその声によって僕は考えている。