暗い回廊を抜け、階段を上がると秋の優しい日差しを浴びた芝生が目に飛び込んできた。淡い黄緑色の芝生は綺麗に手入れされており、足を運ぶとふかふかでとても気持ちがいい。
「先生、目がキラキラしてるよぉ!」
「そう?」
僕はこの球場で試合をしたこともあり、野球場の雰囲気もレベルはどうであれ、知っているつもりだ。いつも通りにしているつもりだった。だから話しかけてきた女の子の言葉が意外だったのだ。
子ども達と外野の芝生を歩く。ライトの位置に来ると「イチローはここからレーザービームでランナーを刺すんだよ」、センターでは「赤星は・・・」、レフト「松井は・・・」。子ども達に説明して歩いた。子ども達はとても気持ちよさそうだった。球場の中に入ってグラウンドを歩けるということに感激していた。
さっきの女の子がうれしそうに話しかけてきた。
「先生、今度は目が星になってるよぉ!」
うれしかった。