前回からの続きです。

 

そして今回は、久々にAI先生に登場いただきました。

逐条型審査とプロセスアプローチ型審査の違いについて、その歴史も含めて解説をお願いしてみましょう。

 

 

AI先生:

ISO審査の方法は時間とともに進化してきました。

 

逐条型審査は、ISO規格の各条項が満たされているかを一つずつ確認する方法でした。しかし、この方法では、システム全体の効果性や組織の業務の流れを十分に評価することが難しいという問題がありました。

 

それに対して、プロセスアプローチ型審査は、組織の業務の流れ(プロセス)に即した審査を行う手法です。この方法では、業務の流れに沿って審査を行うことで、システム全体の効果性をより適切に評価することが可能になりました。

 

プロセスアプローチ型審査を行うには、まず「業務の内容、相関関係や流れ」を知ること、そして規格や手順書、マニュアルに加え、法令のように社内文書化されていないルールも含めた「基準」についての知識を持つことが重要です。

 

現在では、ISO審査はプロセスアプローチ型審査が主流となっており、組織の業務の流れに即した審査を行うことで、システム全体の効果性をより適切に評価することが可能になっています。

 

 

 

質問:

一方で、プロセスアプローチ型審査は審査をする審査員の力量によってかなりパフォーマンスの差が生じるのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

 

 

AI先生:

そのご意見は非常に正確で、審査員の力量は審査の質に大きな影響を与えます。

 

プロセスアプローチ型審査は、審査員が組織の業務の流れを理解し、それに基づいて審査を行う必要があります。そのため、審査員の経験、知識、スキル、そして対象となる業界に対する理解度が審査の質に直接影響を与えます。

 

また、審査員は規格の理解だけでなく、対話能力や問題解決能力などのソフトスキルも必要とされます。これらのスキルは、審査中に発生する様々な状況に対応し、適切な評価を行うために重要です。

 

したがって、審査員の力量によって審査のパフォーマンスに差が生じることは確かにあります。これは、審査機関を選ぶ際に考慮すべき重要な要素の一つです。

 

 

質問;

やはりそうですね。では現実はどうなのでしょうか。審査員の質のばらつきについては業界でも課題として認識している、ということを聞いたことがあります。

 

 

AI先生:

その通りです。審査員の質のばらつきは、ISO審査業界でも認識されている課題の一つです。

 

審査員は、それぞれが持つ経験や知識、そして対象となる業界に対する理解度が異なるため、審査の結果にはばらつきが生じます。また、審査員の中には、自分のこれまでの実務経験やその会社の常識を“一般的には”という形で押しつける人もいます。

 

さらに、審査員が使う言葉が難しく、審査を受ける側が間違って答える、あるいは答えられない場合に指摘になるのを防ぐために、ISOコンサルタントが審査に立ち会うことが推奨されています。

 

これらの問題を解決するためには、審査員の教育と訓練が重要です。また、審査機関を選ぶ際には、審査員の質を評価することも重要となります。

 

 

質問:

ではそのようなばらつきに対して、審査を受ける顧客企業側はクレーム等を言ったりすることはないのでしょうか。審査機関を変更する企業もあると聞きます。そのようなクレームが審査機関変更の要因になっていると推察しますが正しいですか。

 

 

AI先生;

はい、その通りです。審査員の質や審査の進行方法に不満を持つ企業は、クレームを提出したり、審査機関を変更することがあります。

 

審査員の対応や審査結果に不満を持つ企業は、審査機関に対してクレームを提出することがあります。また、審査機関の対応や審査結果に納得がいかない場合、企業は審査機関を変更することを選択することもあります。

 

審査機関の変更は、一定の手続きを経て行われます。変更後は、新しい審査機関のマークを使用する必要があります。ただし、審査機関を変更するデメリットはそれぐらいで、企業にとっては大きな負担にはならないとされています。

 

 

質問:

わかりました。ではもう一度プロセスアプローチ型審査の話に戻ります。

そのスタイルが進化した姿、ということだと思うのですが、本当にそのやり方のほうが以前に比べて価値があるのでしょうか。

表面的な審査に終わるリスクが有るように想像するのですが。

 

 

AI先生:

プロセスアプローチ型審査は、確かに以前の逐条型審査と比べて進化した形と言えます。その主なメリットは以下の通りです:

 

全体最適の視点:各部門や工程を個別に見るのではなく、組織全体として最適な状態を目指すことができます。

効率性と効果性の向上:プロセスアプローチを実施することで、それぞれの工程における品質を高め、不良を発生させないようにします。一つ一つの工程において不適合品や不良品をなくしていけば、差し直しが発生しなくなるため、最終的なメリットとしては顧客のもとに不良品が届けられる確率を低減させられます。

リスク管理:計画段階で想定されるリスクが特定され、未然防止策が取られるようになります。

しかし、その一方でご指摘の通り、プロセスアプローチ型審査にはリスクも存在します。特に、審査が表面的に終わる可能性があります。これは、審査員がプロセス全体を理解し、それに基づいて審査を行う必要があるためです。審査員がプロセス全体を適切に理解できない場合、審査は表面的なものになり、真の品質改善につながらない可能性があります。

 

したがって、プロセスアプローチ型審査の有効性は、審査員のスキルや経験、そして審査機関の教育と訓練に大きく依存します。

 

 

質問:

プロセスアプローチ型審査を元の逐条型審査に戻すべき、という声はないのですか?

 

 

AI先生;

プロセスアプローチ型審査と逐条型審査、それぞれには一長一短があります。しかし、現在のところ、プロセスアプローチ型審査を元の逐条型審査に戻すべきという主流の意見は見つけることができませんでした。

 

プロセスアプローチ型審査は、組織全体のパフォーマンス向上を目指す視点を提供します。また、各プロセスの相互関係を把握し、一連のプロセスをシステムとして運営することで、組織全体の効率性と効果性を向上させることが可能です。

 

一方、逐条型審査は、ISO規格の各条項が満たされているかを一つずつ確認する方法でした。しかし、この方法では、システム全体の効果性や組織の業務の流れを十分に評価することが難しいという問題がありました。

 

したがって、プロセスアプローチ型審査は、組織全体のパフォーマンス向上を目指す視点を提供し、組織全体の効率性と効果性を向上させるための有効な手段とされています。

 

 

質問;

プロセスアプローチ型審査のメリットとデメリットは何ですか?

AI先生:

以下にプロセスアプローチ型審査のメリットとデメリットを一覧表にまとめました。

 

項目

詳細

メリット

全体最適の視点

各部門や工程を個別に見るのではなく、組織全体として最適な状態を目指すことができます

効率性と効果性の向上

プロセスアプローチを実施することで、それぞれの工程における品質を高め、不良を発生させないようにします

リスク管理

計画段階で想定されるリスクが特定され、未然防止策が取られるようになります

デメリット

表面的な審査のリスク

審査員がプロセス全体を適切に理解できない場合、審査は表面的なものになり、真の品質改善につながらない可能性があります

以上の情報がお役に立てば幸いです。他に何か質問がありましたら、お気軽にどうぞ。よろしくお願いします。

 

 

 

質問:

審査登録機関がプロセスアプローチを選択する理由は何ですか?

 

 

AI先生;

審査登録機関がプロセスアプローチを選択する理由は以下の通りです。

 

全体最適の視点:プロセスアプローチは、各部門や工程を個別に見るのではなく、組織全体として最適な状態を目指すことができます。

 

効率性と効果性の向上:プロセスアプローチを実施することで、それぞれの工程における品質を高め、不良を発生させないようにします。これにより、組織全体の効率性と効果性が向上します。

 

リスク管理:プロセスアプローチを採用することで、計画段階で想定されるリスクが特定され、未然防止策が取られるようになります。

 

顧客満足度の向上:プロセスアプローチは、組織全体の品質管理を強化し、顧客満足度の向上につながります。

 

以上の理由から、審査登録機関はプロセスアプローチを選択します。

 

 

質問;

今の規格であれば逐条型審査であっても上記の4つの観点からの審査が進められるように思うのですが違いますか。

 

 

AI先生;

逐条型審査でも一部の観点はカバーできますが、プロセスアプローチ型審査が提供する全体的な視野や組織全体の効率性と効果性の評価は限定的になる可能性があります。

 

逐条型審査は、ISO規格の各条項が満たされているかを一つずつ確認する方法で、各条項が個別に満たされているかを確認します。しかし、この方法では、組織全体の業務の流れやシステム全体の効果性を十分に評価することが難しいという問題がありました。

 

それに対して、プロセスアプローチ型審査は、組織の業務の流れに即した審査を行う手法で、組織全体のパフォーマンス向上を目指す視点を提供します。また、各プロセスの相互関係を把握し、一連のプロセスをシステムとして運営することで、組織全体の効率性と効果性を向上させることが可能になりました。

 

したがって、逐条型審査とプロセスアプローチ型審査は、それぞれ異なる視点から審査を行います。どちらの方法が適切かは、審査対象の組織の特性や目的によります。

 

 

 

質問:

ISO9001規格であれば、4.4の要求事項があります。ここで全体最適も確認できると思うのですが違いますか。

 

 

AI先生;

その通りです。ISO9001規格の4.4項目では、品質マネジメントシステム及びそのプロセスについての要求事項が定められています。

 

この項目では、組織がISO規格の要求事項に従って、必要なプロセス及びそれらの相互作用を含む品質マネジメントシステムを確立し、実施し、維持し、継続的に改善することが求められています。

 

また、品質マネジメントシステムに必要なプロセス及びそれらの組織全体にわたる適用を決定することも要求されています。

 

したがって、ISO9001規格の4.4項目は、全体最適の視点を確認するための重要な要素となります。

 

ただし、逐条型審査とプロセスアプローチ型審査は、それぞれ異なる視点から審査を行います。逐条型審査は各条項が個別に満たされているかを確認しますが、プロセスアプローチ型審査は組織全体の業務の流れに即した審査を行い、システム全体の効果性をより適切に評価します。

 

 

 

 

以上です。

いかがでしょうか。

 

以前使った頃よりも、AIも進化したのかな、という感じで、かなりわかりやすい、そして信頼できる情報が出てきた、というように感じます。

 

明確にこれは違う、と補足しなければならない部分は、審査において、コンサルタントの同席が推奨される、という部分です。同席は場合によっては可能ですが、推奨されるものではありませんので、ここだけは明快に否定しておきます。

 

その他の部分は、そういう意見もまああるかな、という部分は何箇所かあり、適切性という意味では今一歩と感じる部分もありますが、大枠、総論を理解する上では、良い資料になるように感じます。

 

ただし、あくまでこれらの情報は世の中に出ている情報の集約であり、今回のテーマであり審査手法に関する情報は極めて限定されている、ということが改めてわかることとなりました。

 

このテーマはもう少し追いかけたいと思います。

また次回に。